2011 Fiscal Year Annual Research Report
近世帝国としてのサファヴィー朝史研究―多元性と均質性の相克
Project/Area Number |
23320149
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
近藤 信彰 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (90274993)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守川 知子 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (00431297)
山口 昭彦 聖心女子大学, 文学部, 准教授 (50302831)
後藤 裕加子 関西学院大学, 文学部, 教授 (80351724)
前田 弘毅 首都大学東京, 人文科学研究科, 准教授 (90374701)
|
Keywords | サファヴィー朝 / 近世帝国 / 東洋史 / 国制史 / シーア派 / 多民族 / 地方統治 |
Research Abstract |
・初年度であるため、研究体制を固め、基礎的な調査を行うとともに、情報の共有をはかり、国内外に発信していくことを基本的な方針とした。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の共同利用・共同研究課題「近世イスラーム国家と多元的社会」と連携して、年3回の研究会を公開で開催した。特に第3回目の研究会では、若手・中堅の科研メンバー以外の研究者3名に報告を依頼し、多くの参加者を得た。研究打ち合わせも2回開催し、3年度目に予定している国際ワークショップのためおよび2年度目に予定している国内学会発表、日本語書籍の編集・出版について打ち合わせがなされた。 ・平成23年9,月にポーランドのクラクフで行われたSocietas Iranologica Europeaの第7回大会に3名を派遣し、研究報告を行った。そのうち、2名はカナダの研究者ColinMitchell氏が組織したパネル'Sources in Safavid Studies'において報告し、1名はクルド研究パネルにおいて報告した。最新の研究動向について知見を得るとともに、各地の研究者と3年目に東京で開催する予定の国際シンポジウムのための意見交換を行った。日本で行われている研究が高水準にあることを確認できた。 ・インド、イギリスに研究代表者・分担者を派遣し、資料調査や史跡調査を行った。あらたな写本史料や文書史料の発見とムガル朝との比較が目的であった。また、グルジア研究者を招聘しての国際ワークショップは、先方の体調不良により延期され、かわりにこちらから分担者をグルジアに派遣した。今後の交流のための研究打ち合わせと史料調査を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計3回の研究会、ならびに、ポーランドでの国際学会での報告により、研究が着実に進展していることが目に見えてわかるため。また、3年目に東京で開催する予定の国際シンポジウムに関しても順調に準備が進んでいるため。
|
Strategy for Future Research Activity |
基本的に、当初の計画通りに推進する。 研究内容の国内におけるアピールという意味で、当初の計画にあった英文出版物に加えて、日本語出版物を準備することに決定した。来年度よりその編集にかかり、そのための打ち合わせを平成24年9月に開催することに決定している。最終年度終了までに出版することを目標とする。
|
Research Products
(13 results)