2012 Fiscal Year Annual Research Report
近世帝国としてのサファヴィー朝史研究:多元性と均質性の相克
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23320149
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
近藤 信彰 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (90274993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守川 知子 北海道大学, 文学研究科, 准教授 (00431297)
山口 昭彦 聖心女子大学, 文学部, 准教授 (50302831)
後藤 裕加子 関西学院大学, 文学部, 教授 (80351724)
前田 弘毅 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 准教授 (90374701)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | サファヴィー朝 / 国際研究者交流 / 近世帝国 / グルジア / イギリス / トルコ / グルジア / ウズベキスタン |
Research Abstract |
・2年目の今年度は、基礎的な調査、情報の共有、国内外への発信をしつつ、国際シンポジウムや成果とりまとめのための準備を行った。具体的には以下の通り。 ・アジア・アフリカ言語文化研究所の共同 利用・共同研究課題プロジェクト「近世イスラーム国家と多元的社会」と連携して、年3回の国内研究会を行った。 ・8月1日から5日まで、イスタンブルで行われた国際イラン学会隔年大会に3名を派遣し、研究報告を行った。本大会にはサファヴィー朝関係の報告が多く、最新の研究動向について知見を得る絶好の機会となった。また、各地の研究者と平成25年度に東京で開催する予定の国際シンポジウムのための意見交換を行った。 ・日本語書籍『サファヴィー朝万華鏡』(仮題)の執筆・編集を進めた。日本のサファヴィー朝研究の現状を示し、かつ学部生・院生のための指針となるべく、刊行する書籍である。9月9日-10に執筆・編集会議を北海道大学で開催した。全体の打ち合わせを行うとともに、それぞれが担当分の原稿の一部を持ち寄って検討した。 ・11月25日に東海大学で開催された日本オリエント学会大会において、「サファヴィー朝の200年――変化とダイナミズム」というパネルを組織した。研究分担者3名が報告し、日本の最先端の研究を、学界関係者に示す機会となった。また、イギリス、フランス、ロシアでも、関連の国際学会で研究代表者・分担者が報告も行った。さらに、イギリス、アゼルバイジャン、ウズベキスタン、グルジア、フランスに代表者・分担者を資料調査のため派遣した。成果に関しては研究会を通じて、情報の共有をはかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
国内研究会の開催、国内学会でのパネル組織に加え、国際会議での発表(2年間で計12回)を通じて、着実な研究の進展が確認できるため。 また、最大の行事である2013年開催予定の国際シンポジウムの準備も順調に進んでおり、報告者と仮報告タイトルもすでに得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的に、当初の計画通りに推進する。 研究内容の国内におけるアピールという意味で、当初の計画にあった英文出版物に加えて、日本語出版物を準備することに決定した。今年度よりその執筆・編集にかかっている。 2013年11月30日-12月1日に開催予定の国際シンポジウムに関しては、アジア・アフリカ言語文化研究所の予算を利用することで、より充実した内容になることが期待できる。
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