2011 Fiscal Year Annual Research Report
千島列島における先史文化の考古学的基礎研究―特に北方四島を中心に―
Project/Area Number |
23320174
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | History Museum of Hokkaido |
Principal Investigator |
右代 啓視 北海道開拓記念館, 学芸部, 学芸員 (30213416)
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Keywords | 北方四島 / 北方文化 / 続縄文文化 / 擦文文化 / オホーツク文化 / 縄文文化 / アイヌ文化 |
Research Abstract |
(1)北方四島のフィールド調査 ・国後島の遺跡調査:国後島の中部~南部地域の調査を実施した。中部域では、古釜布砂丘遺跡(アイヌ地)の遺跡確認調査、南部域ではケラムイ岬~シロマンベツ河口までの遺跡確認調査などを実施した。特筆すべき調査成果は、シロマンベツ川河口右岸台地遺跡から石刃鍛を採集し、初めて北方四島に石刃鏃文化の拡がりを確認した。 (2)国内の千島列島考古資料・遺跡情報調 ・大学・博物館所蔵資料調査:北方四島在住者の聞き取り調査を中心に実施した。大学・博物館などでは、資料収集を行なった。 (3)国外の千島列島考古資料・遺跡情報調査 ・サハリン調査:科研費の支給が2回になったので、今回のサハリン調査は受入れ先のサハリン側との調整がとれず断念した。今後の計画の中で調整して実施する。 (4)研究成果の普及 ・研究会・報告会の開催:研究会・報告会などで調査成果などを報告。北方四島の学術専門家交流に際しては、記者会見などを開き研究の成果報告を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究の目的にそって実施したが、研究費の支給が2回になったため、海外調査(サハリン)については調査日程の調整がつかず実施できなかった。他はおおむね順調に研究を進めた。サハリン調査は研究期間中、調整して実施を計画する。
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Strategy for Future Research Activity |
北方四島の現地調査については、内閣府、外務省と連携をとりながら、ビザなし交流の枠内で専門家研究交流の歴史研究班として実施する。また、受け入れ先の古釜布郷土博物館、ロシア行政府クリルセンターと連携を取りながら研究を推進する。
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Research Products
(5 results)