2014 Fiscal Year Annual Research Report
学部課程法学教育の社会的機能と指導理念に関する法史学的・法理論的総合研究
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23330032
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
林 智良 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (90258195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山辺 規子 奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (00174772)
中山 竜一 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (00257958)
栗原 麻子 大阪大学, 文学研究科, 准教授 (00289125)
福井 康太 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (00302282)
坂口 一成 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (10507156)
中尾 敏充 奈良大学, 教養部, 教授 (30155668)
三阪 佳弘 大阪大学, 高等司法研究科, 教授 (30219612)
三成 賢次 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (90181932)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 知識社会学 / 法学教育 / 法曹養成 / 高等教育 / 賢慮 / 大学史 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、平成26年4月9日にロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ校教授のレーネ・ルビンスタイン氏とジョナサン・パウエル氏とをパネリストとするミニシンポジウムを開催し、「ギリシャ・ローマ世界における集団弁論の問題ーギリシャの状況」、「ギリシャ・ローマ世界における集団弁論の問題-ローマの状況」、「Center for Oratory and Rhetoricにおける教育実践と人材育成」と題する3点の表題に基づき古典古代における弁論術の問題とその現代的教育実践の意義、法学教育のあり方に対し与える示唆につき検討した。ここでの発表内容は、のちに「阪大法学」誌第64巻5号に収録し公刊した。あわせて平成26年12月7日に大阪大学シグマホールにて行った国際シンポジウム「東アジアにおける法学部教育の可能性―What is “Legal” Education?―」での発表内容について4人のパネリスト(三成賢次、劉宗徳、丁相順、朴賢京の各氏)から寄稿を求め、「阪大法学」誌第64巻5-6号において公刊した。それらの活動に加えて、年度内に総計6回の研究会を開き、うち3回は外国(ウズベキスタン、スペイン、中華人民共和国・青海省)での法学修得あるいは教授経験のある発表者から情報提供と問題提起を求めた。他の3回は、日本の大学法学部広報素材に見られる法学部理念、中世ボローニャの大学法学部、古代ギリシャの弁論家教育、をテーマに発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東アジアにおける法学部教育の問題点につき、各国の識者による現状把握と問題提起を得たうえで相互比較を行い、この成果を公刊することができたため。あわせて、日本が継受した西欧型法学部教育の源流として捉えうる中世イタリア大学法学部の現況と、それをさらに遡った西洋古典古代における弁論術教育とについての知見が得られ、比較の視座が定まりつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、フィールドを異とする各研究分担者からの総括報告を求め、これまで多数の研究会・シンポジウムを通じて得られた知見との比較検討を行っていく。さらに、法科大学院(相当の機関)を設置した大学において法学部を廃止した大韓民国での現地調査を予定しており、その成果を踏まえて最終的な報告と提言をとりまとめたい。
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Research Products
(13 results)