2011 Fiscal Year Annual Research Report
集積の経済のミクロ的基礎に基づいた政策評価手法の開発
Project/Area Number |
23330076
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
金本 良嗣 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (00134198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城所 幸弘 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (90283811)
村田 安寧 日本大学, 総合科学研究科, 准教授 (40336508)
中島 賢太郎 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (60507698)
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Keywords | 集積の経済 / 費用便益分析 / 新地理経済学 / 交通投資 / 独占的競争 |
Research Abstract |
本研究では、(1)交通投資を組み込んだ都市集積の空間経済モデルにおける次善の便益評価に関する理論的分析と(2)差別化財についての価格のゆがみとバラエティーのゆがみを定量的に推定する統計手法の開発の2つを行い、次に、(3)開発した統計手法を実際のデータに適用し、主要なパラメータの実証的推定を行う。さらに、(4)以上の3つの成果を踏まえて、具体的な事例についての政策シミュレーションを行うこととしている。 23年度は、(1)と(2)を実施し、(2)の統計手法の準備ができ次第、(3)の実際のデータを用いた推定を始める計画であった。これらのうち、(1)の次善の便益評価理論についての研究は大幅に進捗し、3本の英文研究論文をまとめた。(2)の統計手法の開発については、研究途上であり、次年度もバラエティーに関するゆがみの大きさを推定する手法の検討を継続する。(3)実際のデータを用いた推定については、推定に用いるデータの探索を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
統計手法の開発にやや手間取っているが、事前の便益評価に関する理論的分析が大幅に進捗したことから、おおむね順調であると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度は、次善の便益評価理論についての研究の精緻化と論文の仕上げを行うとともに、統計手法の開発については、バラエティーに関するゆがみの大きさを推定する手法の検討を継続する。実際のデータを用いた推定については、推定に用いるデータの探索及び整備を行う。交通投資の政策評価シミュレーションについては、シミュレーション手法の開発にとりかかる。
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