2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23330080
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大竹 文雄 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (50176913)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 勝 大阪大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (10340647)
小原 美紀 大阪大学, 国際公共政策研究科, 准教授 (80304046)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 経済実験 / アンケート調査 / 危険回避 / 競争選好 / 時間割引 |
Research Abstract |
本研究では、経済実験およびアンケート調査を用いて、労働供給に関する行動経済学的分析を行うもので、具体的には、危険回避、時間割引、競争選好、平等主義に関するパラメーターを仮想的質問および経済実験で求めた上で、それらが労働供給行動にどのような影響を与えているかを実証的に明らかにする。web調査、大規模アンケート、日本の労働者の行動経済学的な特徴を明らかにし、経済実験によって労働市場における規制の変更、賃金制度の変更の影響を予測する。25年度は競争選好についての経済実験及び、Webアンケート調査を行った。自発的な再分配の機会を与えると人々の労働意欲は影響を受けるのかを実労働を伴う実験を行ない「競争と再分配行動の関係性:経済実験による分析」という論文にまとめ、行動経済学会で報告した。実労働による報酬が多かった人ほど再分配をする傾向があるが、再分配を行うのはもともと平等主義的な価値観をもっていた人であることが明らかにされた。また、兄弟姉妹の構成が競争選好に影響を及ぼすことを別の経済実験で示した。"Older Sisters and Younger Brothers: The Impact of Siblings on Preference for Competition,"という論文にこの結果をまとめ、ISER DP(No. 896)として公開した。WEB調査では、東日本大震災が共同体意識にどのような影響を与えたかについてのアンケート調査と暫定的な分析を行った。その結果、東日本大震災の直接的効果よりも、計画停電を経験したことが、その地域の共同体意識を高めたことが認められた。これらの分析結果から、大規模な災害が直接的および間接的に人びとの行動経済学的特性に影響を与える可能性が示唆された。この研究結果を「震災後の日本人の幸福度と助け合い精神」『「災後」の文明』で紹介した。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(12 results)