2011 Fiscal Year Annual Research Report
株価変動とアノマリー-行動ファイナンスと合理的ファイナンスの融合に向けての研究-
Project/Area Number |
23330103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 英明 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (80177435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 義郎 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (50163845)
山本 達司 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (80191419)
岡田 克彦 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (90411793)
鈴木 健嗣 神戸大学, 経営学部, 准教授 (00408692)
山崎 尚志 神戸大学, 経営学部, 准教授 (30403223)
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Keywords | 行動ファイナンス / 投資家行動 / 個人投資家 |
Research Abstract |
本研究では、株式市場のアノマリーについて、日本市場を中心に長期のデータを使った包括的分析を行う。この分野をリードしてきたFama and French (2008)が代表的アノマリーの再検証を行い、アメリカ市場で3つの消滅しないアノマリーを報告している。本研究では、彼らが検証したアノマリーを中心に日本の株式市場のアノマリーの再検証を行う。日本市場では、どのようなアノマリーが長期にわたり観察されるのか、アメリカ市場と異なるとすれば何が原因と考えられるのかについて、制度的、文化的相違点などに留意しながら明らかにする。資産価格理論への展開だけではなく、コーポレートファイナンスや会計学に関わるアノマリーまで含めて総合的に検討することで、日本の株式市場の問題点を浮き彫りにし、市場の効率性を高めるための施策、企業活動の評価、企業の財務政策の有り様について提言を行う.月1回のペースで、アノマリー研究会を名古屋大学において開催し、関連論文の読み合わせを行いながら、いくつかのテーマに絞っていった.現在、進行しているプロジェクトとしては、株式発行による資金調達に対するアナウンスメント前後の株価の動きに対する行動ファイナンス的アプローチ、自社株買い実施時の株価変動に対する分析といったコーポレートファイナンス分野、IPOとアクルーアルの関係を分析する会計分野、決算短信へのテキストマイニング手法の適用や、モメンタム、投資効果といった日本で観察されないアノマリーの分析、早生まれ効果と株価の関係といった資産価格理論の分野に加え、経営者の株価予想から推定した自信過剰度、行動バイアスのスポーツへの適用なども視野に入れて、研究会で議論を重ねている。すでに、IPOとアクルーアル、株式発行のアナウンスメント前後の株価の二つのプロジェクトについては、初期の結果をまとめ、行動経済学会において発表を行った.今後も研究会を月一回のペースで開催し、研究成果を報告していきたいと考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究チームが健康で,やる気にあふれているから
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Strategy for Future Research Activity |
順調に進展しているので、今のペースを守って研究会を開催したい
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Research Products
(19 results)