2012 Fiscal Year Annual Research Report
株価変動とアノマリー―行動ファイナンスと合理的ファイナンスの融合に向けての研究―
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23330103
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加藤 英明 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (80177435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 健嗣 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (00408692)
山崎 尚志 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (30403223)
筒井 義郎 大阪大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (50163845)
山本 達司 大阪大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (80191419)
岡田 克彦 関西学院大学, 経済戦略研究科, 教授 (90411793)
井上 光太郎 東京工業大学, 社会理工学研究科, 教授 (90381904)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 行動ファイナンス / 投資家行動 / アクルーアル / 自社株買い / SEO / M&A / テキストマイニング |
Research Abstract |
金融市場に関する最新のアノマリー関連論文の読み合わせ、研究グループメンバーによるプロジェクトの経過報告、国内、海外からの研究者によるアノマリー研究の報告などを月に1回のペースで開かれるアノマリー研究会において、平成23年度同様に継続して行ってきた。平成24年度は、この研究会の活動を通して、いくつかの研究が具体化してきた。とくに、デユーク大学との共同プロジェクトであるCFOへのアンケート調査などは、研究会活動が生み出した研究プロジェクトのひとつで、将来に向けて大きな研究成果を生み出すことが期待できる。日本の株式市場に関しては、この分野をリードしてきたFama and French(2008)の研究に沿って、アノマリーの検証を行い、モメンタム、investment effectといった欧米の市場で顕著にみられるアノマリーが日本市場ではみられないことを確認した。今後はさらに一歩進めて、異なる結果を生み出す要因について追加分析を行う予定である。コーポレートファイナンスの分野におけるアノマリーについても新しい角度からの検討を行っている。具体的には、株式発行による資金調達の発表や自社株買いの発表に伴う株価の変動に着目して、Behavioral Modelの説明可能性について検証を進めてきた。決算単信、社長挨拶など、企業の方針を記述しているような文章に対して、テキストマイニング手法を適用して分析を試みてきたが、今のところ試行錯誤の状況である。会計学の分野のアノマリーであるアクルーアルについても、株式の新規発行(Initial Public Offerings)に焦点をあてた検証を継続していく。さらに、早生まれの子供の不利が特にスポーツ、教育の世界で問題になっているが、早生まれは人間の性格に影響を与えるのか、企業経営者に焦点をあてた早生まれの効果についてデータ収集を行い検証してきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
月1回のペースで開いている研究会がうまく機能している。参加者からの有益なコメント、外部研究者の報告がもたらす新しい研究情報による刺激など、研究会は活発に運営されており、グループメンバーが競い合って報告する状況が作り出されている。
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Strategy for Future Research Activity |
現状の研究会のよい雰囲気を壊さないようにしたい。
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Research Products
(33 results)