2012 Fiscal Year Annual Research Report
日本企業のグローバル化にともなう人事部門の進化に関する研究
Project/Area Number |
23330128
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
関口 倫紀 大阪大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (20373110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 規彦 早稲田大学, 商学学術院, 准教授 (40387569)
竹内 倫和 学習院大学, 経済学部, 准教授 (20418982)
RALF Bebenroth 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (80403228)
中村 志保 立命館大学, 経営学部, 准教授 (20389191)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 国際経営 / グローバル化 / 人的資源管理 / 人事部門 / 歴史分析 |
Research Abstract |
本研究課題は、日本企業の人的資源管理および人事部門の歴史的発展段階の分析、および欧米のグローバル企業や新興国発グローバル企業との比較分析を行うことによって、日本企業のグローバル化にともなう人事部門の役割と進化の方向性を明らかにすることを目的としている。研究2年目となった平成24年度は、人事部門の歴史的発展に関するデータ収集の継続と既存データの分析を行い、日本企業のグローバル化に絡む人事部門の役割および国際比較についても、サーベイなどのデータ収集と既存データの分析を行い、一部の中間的な成果を国内外の学会等で報告した。 歴史発展段階の分析については、既存のデータベースや追加データ収集に基づいて、主に80年代後半から現在にいたる日本企業の人事管理の変遷についてどのようなトレンドがあったのかを分析し、現在のグローバル化のトレンドに向かう日本企業の人事部門の役割と機能について歴史的視点からの理解を促進した。国際比較調査については、米国、ドイツ、ハンガリー、ネパール、中国といった国々における人的資源管理と日本的人的資源管理との比較、日本企業が海外に進出したさいの現地拠点における人的資源管理の方法、国際的な合併および買収における人的資源管理の様相などについて調査・分析を行い、一部の成果を学会で発表した。さらに、日系グローバル企業においてより詳細な事例およびアンケート調査を行う準備も進めてきた。 これらの研究成果は、最終年度である平成25年により掘り下げたものに発展させ、各作業グループの発見事項を整理し、これらを統合した研究成果とする下地となるものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
人事部門の歴史的発展段階の分析、および欧米のグローバル企業や新興国発グローバル企業との比較分析の両方において、各グループがおおむね順調な中間的研究成果をあげた。 それぞれのグループにおいて、データ収集および分析が蓄積され、それを中間的にまとめた成果もしくはより詳細にまとめた成果について、複数の学会発表や論文掲載が実現した。人事部門の歴史的発展段階の分析については、グローバル化というトレンドに向けた人事部門の機能や役割について歴史的視点からの理解が深まりつつある。アンケート調査やインタビュー調査を主とした実証研究に関しては、欧州やアジアなどの地域別の情報収集、アンケート調査、インタビュー調査などの結果に基づいた中間的成果を学会などで発表した。 さらに、平成25年度にも行う予定である日系グローバル企業の詳細な事例研究の準備作業も進めてきており、実施段階に来ている。その他の追加的データ収集も予定されている。このように、平成24年度の活動により、次年度の追加的調査とこれまでの研究成果を統合した最終成果の実現にむけた中間成果を生み出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の最終年度となる平成25年度は、これまで行ってきた日本における人事管理・人事部門の歴史的発展段階の分析、および欧米のグローバル企業や新興国発グローバル企業との比較分析を中心にさらなるデータ収集と分析作業を行い、それらを統合させた研究成果を、国内外の学会での報告や学術雑誌への投稿といったかたちで発表していく予定である。 歴史的発展段階の分析については、これまでの日本企業の人事部の役割と機能の歴史的発展の理解に加え、今後、いかなる方向に進展していくのかについての論考も含めたかたちで調査を継続していく。実証研究については、国際比較研究、日経グローバル企業の事例研究、国際的な合併・買収に伴う人的資源上の問題、人事のグローバル化に伴う外国人従業員のマネジメント、言語やコミュニケーションの問題など、既存の調査枠組みと、新たに重要になってきている課題を含めたかたちで、研究を推進していく予定である。 そして、それぞれの研究グループの成果を統合する作業を行い、最終成果として、日本企業のグローバル化にともなう人事部門の進化に関する総合的な理論枠組みの提示と実証成果による裏付けを行っていく。このような統合的成果を、国内外の学会での発表、および論文投稿などを行うなどして総括する。
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[Presentation] Newcomer adjustment processes2012
Author(s)
Tomokazu Takeuchi & Norihiko Takeuchi
Organizer
The 6th Annual International Conference on Business and Society in a Global Economy
Place of Presentation
Athens Institute for Education and Research, Athens, Greece
Year and Date
20121217-20121217
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