2012 Fiscal Year Annual Research Report
小規模企業の業績改善に寄与する職域健康増進プログラムに関する実証研究
Project/Area Number |
23330130
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
川村 尚也 大阪市立大学, 経営学研究科, 准教授 (80268515)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 雅晴 大阪市立大学, 経営学研究科, 教授 (00168949)
本多 哲夫 大阪市立大学, 経営学研究科, 准教授 (50336799)
濱井 和子 広島国際大学, 看護学部, 准教授 (80461325)
土屋 貴志 大阪市立大学, 文学研究科, 准教授 (90264788)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 職域健康増進 / 小規模製造業 / 経営学 / ICT / 国際研究者交流 / 多国籍 |
Research Abstract |
研究期間3年間の2年目にあたる本年度は、当初、年度後半の実証実験実施に向け、年度前半に大阪府下の小規模製造業2社と交渉を行い協力への同意を得たが、実施時期は、両社の業務都合により次年度7月以降となった。このため本年度は、実証実験の準備作業として以下の調査・分析を行い、小規模製造業向け職域健康増進プログラムのプロトタイプ構築に取り組んだ。 1.保健医療研究、医療経済・社会・人類学等の分野における健康増進・ヘルスケア組織に関する研究文献、食・調理やアート等を媒介とした精神・知的障害者支援プログラム等に関する研究文献、情報・イノベーション経営、中小企業経営、ヘルスケア倫理、企業倫理に関する研究文献の収集・翻訳・分析。 2.保健医療経営、中小企業経営、情報・イノベーション経営を研究する青山学院大学・東京医科歯科大学・日本看護協会、静岡県立大学、ユトレヒト人間学大学、ヘルシンキ大学、コペンハーゲン・ビジネススクール、ICNビジネススクール(フランス)の研究者へのヒアリング調査(招聘及び訪問)。 3.欧州組織学会(アアルト大学、フィンランド)、アジア太平洋情報経営学会(シアトル大学、米国)等での研究成果報告と海外研究者のアドバイスの収集。 4.大阪府下の小規模製造業2社、高齢者ケアコミュニティ「ユマニタス」(オランダ)、精神障害者地域生活支援団体「クッキングハウス」(東京)への、職域健康増進への取組実態のヒアリング調査。 5.実証実験で用いる職域健康増進プログラムの基本概念である「自己へのケア」、「関係としてのケア」、「複雑システムとしてのケア実践・組織」を、実験実施を依頼する産業医・保健師および協力企業経営者に理解してもらうため、ユトレヒト人間学大学ヒューゴ・レティーシュ名誉教授の著書『Making Healthcare Care』第6章の邦語粗訳と全文の訳語検討。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成23年の東日本大震災と科研費補助金の入金遅れにより、前年度に職域健康増進プログラムの実証実験への協力企業の選定・交渉に遅れが生じていたことに加え、本年度前期に協力の同意を得た大阪府堺市の小規模製造業2社の業務都合により、本年度後半に予定していた実証実験を実施できなかった。また、本年度8月に予定していたオランダの高齢者ケアコミュニティ「ユマニタス」の現地調査が、研究協力者であるユトレヒト人間学大学ヒューゴ・レティーシュ名誉教授の急な体調不良により10月に延期された。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究期間最終年度の平成25年度には、4-6月に「自己へのケア」、「関係としてのケア」、「複雑システムとしてのケア実践・組織」を基本コンセプトとする、斬新な職域健康増進プログラムのプロトタイプを完成させ、7-12月に実証実験の実施し、平成26年1-3月には実験結果の分析に取り組む。なお、本年度10月に研究協力者であるユトレヒト人間学大学ヒューゴ・レティーシュ名誉教授が単独で行った、オランダの高齢者ケアコミュニティ「ユマニタス」の調査結果を共有するために、平成25年5-6月にレティーシュ教授を大阪市立大学に招聘する。
|
Research Products
(36 results)