2011 Fiscal Year Annual Research Report
小売業における事業戦略・労使関係と人材ポートフォリオ
Project/Area Number |
23330132
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
佐野 嘉秀 法政大学, 経営学部, 准教授 (40345111)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 徹也 長岡大学, 経済経営学部, 准教授 (00405929)
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Keywords | 人材ポートフォリオ / 事業戦略 / 労使関係 / 小売業 / 人事管理 |
Research Abstract |
1.人材ポートフォリオに関する先行研究を踏まえて分析枠組みを検討し、研究課題の明確化・充実化をはかるとともに、調査研究の進捗の確認を行った。この目的のため計7回(5月13日、6月10日、7月15日、9月21日、9月28日、11月11日、3月16日)各2時間程度の研究会を開催した。 2.小売業の人材ポートフォリオに関して分析する研究課題のため、国内の百貨店企業2社を対象として、経営側(本社人事担当者、販売部門責任者、売り場管理者)および産業別労働組合役員、企業別労働組合へのインタビュー調査(本部労組役員、事業所支部労組役員、職場委員が対象)を実施した。インタビュー記録を作成したが、匿名性確保のため現時点では公表していない。記録をもとに、2012年度において、事例報告書等の研究成果につなげる予定である。ただし、企業別労働組合へのインタビュー調査の成果の一部は、本年度において雑誌論文としてまとめた。 3.日本の小売業の人材ポートフォリオの特徴を明らかにする目的で、英仏の小売業計4社の人事担当者および労働組合役員に対するインタビュー調査を実施した。本年度中に作成したインタビュー記録をもとに、2012年度において事例報告書等の研究成果につなげる予定である。 4.主要百貨店を含む小売業を組織する産業別組合実施の組合員アンケート調査のデータ利用許可を得て、組合員とした回答した販売員の個人アンケート調査の再分析を行えるようにした。本年度は、学術的な利用を可能にするためデータクリーニングを行った。同データをもとに、2012年度において同調査データの再分析を行い、複数の雇用区分の人材が働く売場での販売員の動機づけ及び人材育成について分析する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した研究実施計画に即して調査研究を進めることができた。なお、研究実施計画においては、販売員へのアンケート調査の実施可能性についても言及したが、計画書で代替しうる方法として示していたように、同じ研究課題が既存アンケート調査の再分析により可能かつ有効であると判断し、本年度は既存調査の利用許可の取り付けおよび分析のためのデータクリーニングを行い、次年度以降の分析につなげるようにした。
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Strategy for Future Research Activity |
2011年度に実施した小売業の事例調査に関して分析を行う。また、研究課題に関する実態と課題の多様性および共通点を探るため、百貨店を中心とした小売業への事例調査について、事例を増やす方向で引き続き実施する。アンケート調査については、既存アンケート調査の利用許可を調査主体から得たため、研究課題に即してその再分析を行う。2013年度のとりまとめに向け、2012年度は事例調査の実施、アンケート調査の分析を遂行し、研究課題に即した資料・情報の収集につとめる。
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Research Products
(2 results)