2012 Fiscal Year Annual Research Report
多国籍企業の子会社役割アプローチによる在日外資系企業の研究
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23330134
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
長谷川 信次 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (90218446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 悟 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (20207096)
竹之内 秀行 上智大学, 経済学部, 教授 (90297177)
長谷川 礼 大東文化大学, 経営学部, 教授 (10247249)
高橋 意智郎 実践女子大学, 人間社会学部, 准教授 (80407220)
齋藤 泰浩 東京国際大学, 商学部, 准教授 (50296224)
ORSINI Philippe 日本大学, その他の研究科, 准教授 (70409093)
竹之内 玲子 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (30409627)
松崎 友世 大東文化大学, 経営学部, 准教授 (80398883)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 多国籍企業 / 子会社役割 / 在日外資系企業 / 対内直接投資 / 特許 / 子会社間競争 / 人的資源 / 企業特殊的スキル |
Research Abstract |
本研究の目的は、ヘテラルキカルな多国籍企業ネットワーク内で在日外資系企業の役割が、親会社や他国の子会社、日本の事業環境との相互作用の中で形成・進化していくメカニズムを論理的実証的に解明することにある。前年度の先行研究の解釈・検討、探索的データ分析、面接調査をベースとして、平成24年度は分析枠組みの構築と、1次・2次データを利用した多変量解析を実施した。研究は、子会社役割の獲得・進化メカニズムへの接近法(親会社-子会社間関係、子会社間関係、子会社-受入国間リンケージ)に応じたテーマごとにサブグループ(SG)を形成して進めた。 在日外資系企業を在欧州外資系企業との対比で調査研究を進めるうえで、長谷川(信)・長谷川(礼)は欧州各国の関連分野の研究者らと意見交換、討論を重ねた。また齋藤・高橋は、子会社間の内部競争の分析のため韓国で面接調査を実施、他のメンバーもそれぞれ在日外資系企業を対象に面接調査を実施した。得られた知見は合同研究会での報告・討論によりメンバー間で共有され、各SGの研究の推進に貢献した。 親会社-子会社間関係SGでは、長谷川(信)・長谷川(礼)を中心に、外資系企業の組織特性と人的資源獲得の関係についてネット質問票調査を実施し、データの解析結果を国際学会報告および論文として公表した。また竹之内(玲)は短期派遣者と在日外資系企業の創発戦略との関係について研究を進め、オルシニは子会社トップ経営層の属性と戦略の間にコンピテンシーが介在する可能性を発見し、それら成果は学会報告や論文として発表された。子会社間研究SGでは、竹之内(秀)・齋藤・高橋により、面接調査による定性的情報の獲得と、ネットワーク分析の適用が行われた。子会社-受入国間リンケージSGでは、田中・長谷川(信)が日本の特許引用データを用いたスピルオーバー効果の分析を行い、その成果を論文として公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度内に実施予定であった郵送による大規模質問票調査が、実証分析の効果と精度を上げる目的で、調査項目の追加・見直しや、項目間の調整、測定尺度の修正・精緻化など、質問票の再設計作業を行ったことによりスケジュールに遅れが生じ、回収からデータ入力、解析までの時間を勘案して、発送時期を次年度にずらす必要があると判断したため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実績の概要欄に記載したとおり、郵送による大規模質問票調査を実施し、解析結果の取りまとめに着手する。そこで得られた知見から学術研究や企業経営、さらには政策上の課題に対する示唆を導き、とりまとめた研究成果は国内外の関連学会での報告、学術雑誌への投稿により、広く社会に公開する。
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Research Products
(13 results)