2012 Fiscal Year Annual Research Report
テキストマイニング・アプローチによる経営者行動と投資家行動のパズルの解明
Project/Area Number |
23330138
|
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
榊原 茂樹 関西学院大学, 商学部, 教授 (10030719)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城下 賢吾 山口大学, 経済学部, 教授 (20183840)
山崎 尚志 神戸大学, 経営学研究科, 准教授 (30403223)
岡村 秀夫 関西学院大学, 商学部, 教授 (70319606)
山崎 高弘 大阪産業大学, 工学部, 講師 (90340611)
岡田 克彦 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (90411793)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | 投資家心理 / アノマリー / 日経平均株価指数 / 予想表現 / テキストマイニング / モダリティ / 大規模データ / 季節アノマリー |
Research Abstract |
平成23年度に整理したデータに基づいて,本年度はテキストマイニング技術を援用して,投資家心理の代理変数を作成した.まず新聞記事全体を処理し,記事の中に含まれる楽観度合いを機械的に算出するために,我々研究者が手分けして新聞記事を読み,その内容について判断し,それを教師値として設定した.具体的にはいくつかのサンプル記事を抽出し,それらを,1.最も楽観的 2.やや楽観的 3.中立的 4.やや悲観的 5.かなり悲観的の5段階に分類した.その後,この教師データを用いて,サポートベクトル回帰という手法で,残りの全記事について楽観度合いを計算機で計測した.この楽観度合いを,1985年から2010年までの25年間について上半期と下半期で集計し,日経平均株価指数の動向と比較してみたところ,90%以上のサンプルについて,日経平均株価指数の動向と一致していることが明らかになった. 次に,テキスト情報のモダリティを考慮した解析を実施した.モダリティが「・・・だろう」「・・・と予想する」というような予想表現となった時にのみ解析対象とすることにして,再調査をおこなった.事実情報の記述だけであれば,必ずしも新聞記事が市場心理を表現しているものでない可能性があるからである.調査の結果,同様の結果が得られ,ロバスト性が確認された.新聞記事に現れる市場心理が上半期と下半期の株価パフォーマンスの差にあらわれている可能性が高まった.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
テキストマイニングの実装,発表する論文の進捗状況も計画通りである。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度はこれまで明らかになった事実をもとに論文化を進める.
|
Research Products
(20 results)