2012 Fiscal Year Annual Research Report
中小企業版IFRSと各国の会計制度改革のダイナミズムに関する総合研究
Project/Area Number |
23330152
|
Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
河崎 照行 甲南大学, ビジネス研究科, 教授 (10122227)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 良巳 大阪経済大学, 経営学部, 教授 (30157101)
堀江 正之 日本大学, 商学部, 教授 (70173630)
浦崎 直浩 近畿大学, 経営学部, 教授 (60203600)
浮田 泉 関西国際大学, 人間科学部, 教授 (70203502)
小津 稚加子 九州大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (30214167)
坂上 学 法政大学, 経営学部, 教授 (50264792)
島田 美智子 下関市立大学, 経済学部, 教授 (30268289)
仲尾次 洋子 名桜大学, 国際学部, 准教授 (20320533)
齊野 純子 甲南大学, ビジネス研究科, 教授 (60311510)
松脇 昌美 四天王寺大学, 経営学部, 准教授 (30367875)
平賀 正剛 愛知学院大学, 経営学部, 教授 (00329070)
胡 丹 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (10386667)
GARCIA Clemence 立教大学, 経営学部, 助教 (60440179)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | IFRS / 中小企業 / 中小企業会計基準 / 中小企業版IFRS / 会計制度改革 / ダイナミズム |
Research Abstract |
本研究の目的は,IFRS(国際財務報告基準)の導入が各国の会計基準,とりわけ中小企業会計基準に与える影響に焦点をあて,「中小企業の属性」と「会計基準の地域性(ローカル性)」をコア・コンセプトとして,各国の会計制度改革のダイナミズムを,理論,制度および実態の3側面から調査・研究することにある。第2年度の研究課題と成果は,次のとおりである。 1 第1の研究課題「中小企業版IFRSの理論的分析」(理論研究)では,IASBおよび各国(EU諸国,北米・豪州諸国,アジア諸国)を対象として,本研究の基盤となる中小企業会計基準と会計制度に関する文献研究および面談調査により,本研究課題の基盤整備を図った。 2 第2の研究課題「各国の中小企業会計基準の特質」(制度研究)では,各国の会計制度改革のダイナミズムの実態を分析するため,研究代表者および研究分担者を,各国(EU諸国,北米・豪州諸国,アジア諸国)に派遣することを通じて,各国の研究協力者との連携体制の確立を図った。具体的には,研究協力者であるシドニー大学講師・Ronita Ram氏を招聘し,豪州およびIASBの研究動向について意見交換を実施するとともに,米国,英国,中国,韓国,オーストラリアの各国に研究代表者および研究分担者を派遣して,実態調査を実施した。 3 第3の研究課題「わが国および主要諸国における大規模なアンケート調査」(実態調査)では,第3年度の本格調査にむけて,その事前準備を行った。 4 なお,上記1「理論研究」および上記2「制度研究」については,その研究成果の一部を,国際会計研究学会・西日本部会(2013年3月9日,於:愛知学院大学),および日本簿記学会・関東部会(2012年6月30日,於:岩手県立大学)で報告した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
第2年度は,中小企業版IFRSの特質を浮き彫りにするとともに,研究対象国のいくつかについて,中小企業会計の実態を鮮明にし,当該研究成果の学会報告も一定の評価を受けた。また,研究成果の公表(著書出版)に向けての準備も進展していることから,本研究は「おおむね順調に進展している」と判断できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
第3年度(最終年度)は,次のような作業によって,研究を推進する。 1 第1に,会計制度変革のダイナミズムを浮き彫りにするため,引き続き,文献収集と実地調査(面談調査)を実施する。特に,第1年度および第2年度で実地調査ができなかった地域(EU諸国・アジア諸国)の調査を重点的に実施する。 2 第2に,上記1の作業を踏まえ,中小企業会計基準の理論モデル・制度モデルの構築を図るとともに,これまで検討したモデルの精緻化を試みる。 3 第3に,中小企業会計基準(特に,中小企業版IFRS)の現状とその普及状況について,わが国および主要諸外国の実態調査(質問票調査)を実施する。 4 本課題の研究成果を広く社会に還元するために,著書の形で公表するための準備を進める。
|
Research Products
(19 results)