2011 Fiscal Year Annual Research Report
多文化社会の社会的リスクに対応するソーシャルワーク理論と実践論に関する研究
Project/Area Number |
23330187
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
黒木 保博 同志社大学, 社会学部, 教授 (20121593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 和夫 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (30265102)
尹 靖水 梅花女子大学, 現代人間学部, 教授 (20388599)
桐野 匡史 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教 (40453203)
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Keywords | 社会的リスク / ソーシャルワーク理論 / ソーシャルワーク実践 / 多文化共生 / 国際結婚家族 / 外国人労働者・移住女性 / 被虐待児ケア |
Research Abstract |
本研究では交付申請書に記したように、科研費研究の継続性を踏まえ、東アジア地域を核としながら、新たに東南アジア地域を関連づけ、これらの地域に発現する多文化社会における社会的リスクにソーシャルワーカーの対人援助サービス実践では、どのような理論モデルで対応していくべきかに関する研究である。研究体制を3グループに分けて本年度の研究に取り組んだ。第一グループは、外国人労働者・移住女性問題グループ、第二グループは国際結婚問題グループ、第三グループは被虐待児問題・子育て問題グループである。 第一グループでは、7月に東京でのアジア太平洋地域ソーシャルワーク会議のために来日した外国人労働者・移住女性の支援活動団体ディレクター:J.Pollock氏を京都に招いて、共同研究者との研究会開催、公開国際セミナーを開催した。またその後、大学院生との研究会も開催した。支援の現状と課題について、ソーシャルワークの視点からの討議が行われたことは大変意義があったと評価する。 第二グループは、交付申請書にあるように、前年度科研調査からの継続研究により、国際結婚後の育児問題を理解するために、「東アジア圏の多文化家族における生活問題と不適切な育児に関する調査研究」をまとめることができた。また12月にベトナム・ホーチミン市周辺での国際結婚花嫁家族へのインタビュー調査 関係機関訪問調査を実施した。4家族へのインタビューであったが、国際結婚する花嫁側の状況がよく理解できた。 第三グループは被虐待児の子育て問題を取り上げ、子ども虐待に対する日韓プログラム比較研究を実施した。まず韓国の現状把握のために中央児童保護専門機関、ソウル児童保護機関などの専門機関の介入やセラピーの現状調査を行った。また被虐待児の支援となるフォスターケアの現状と課題についての訪問インタビュー調査も実施することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3研究グループで実施したが、第一グループが実施予定であった1月末の現地調査が、直前になってキャンセルすることになったからである。調査者の訪問日程に無理が出てきたことによる。他のグループの研究は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の研究課題別研究グループでの取り組みを新年度も推進していく。研究計画の変更はない。
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Research Products
(3 results)