2013 Fiscal Year Annual Research Report
学習方略の自発的利用促進メカニズムの解明と学校教育への展開
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23330207
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和嶋 雄一郎 東京大学, その他の研究科, 助教 (20572093)
植阪 友理 東京大学, 教育学研究科(研究院), 助教 (60610219)
市川 伸一 東京大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (70134335)
瀬尾 美紀子 日本女子大学, 人間社会学部, 准教授 (90431775)
小山 義徳 千葉大学, 教育学部, 助教 (90546988)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 学習法略 / 利用促進 / 自発性 / 国内外への発信 / 書籍の刊行 |
Research Abstract |
学習方略を自発的に利用する力は、自立した学習者であるために不可欠である。一方で、心理学を生かした実践的な研究からは、子供達が学習方略をうまく使えていない実態が報告されている。また、学校現場では学習方略をはじめとする学び方の指導が十分に行われていないことが指摘されている。本研究では、自発的に方略を利用できるようになるためには、どのような要因が関わっており、どのような指導が効果的であるのかを検討している。本年度は、3年目であり、これまでの研究成果を国内外のシンポジウムによって発信するとともに、英語の査読付きの書籍としてまとめる活動を中心に行った。国内シンポジウムでは、学習方略の自発的利用の促進・阻害要因や、学習方略の自発的利用に繋がる指導法の検討、更には、学校現場での実践的研究を発信し、これまでの研究成果に対するフィードバックを現場の教師や研究者から得た。また、国際シンポジウムでは、海外の研究者も招いて、研究成果を共有するとともに、今後の共同研究の可能性についても議論した。これらのシンポジウムの内容は、報告書としてまとめ、東大の機関レポジトリを通じて発信している。書籍としては、方略の自発的な利用の促進というテーマでRoutledgから査読付きの書籍を刊行する予定となっている。現在原稿を順次集めており、blind reviewを行っているところである。本書は必要な要件を備えていることから、刊行後にはAPAに申請し、PsycINFOやPsycARTICLESからも検索可能な論文として登録する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で設定した4つの検討課題について、概ね目標としたペースで進んでいる。国際比較調査については、若干の遅れが見られるものの、当初の計画にはなかった、国際シンポジウムの開催や、本科研のテーマと連動した査読付き英語書籍の刊行などについても行っており、当初の計画上の側面も見られる。よって、全体としては順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、「いかにして自発的に学習方略を利用できる子供を育てるか」を、実践・研究の両面から検討することを目的としている。本研究では様々な学習方略を対象に、以下の4点について検討している。(検討課題1)様々な学習方略に適用可能な、一般的な「方略の自発的利用促進メカニズム」を解明する、(検討課題2)その際、学習者の認知とコミュニケーションの役割に着目する、(検討課題3)学習方略の文化差についても検討し、方略指導開発への示唆を得る、(検討課題4)学習方略の自発的利用を促す具体的な指導法を開発し、学校現場において実践する。本年度は、検討課題3と検討課題4を中心に行うとともに、最終年度であるため、研究成果の発信を中心に行う。まず、検討課題3として、方略利用と方略に関する指導法の文化差を検討する。具体的には、国際比較調査を行い、子供の学習方略の利用状況に文化差が見られるのかを検討する。そこで違いが見られた場合には、学校現場における指導法に違いが見られるのかを検討するために教師へのインタビューを実施する。更に、実態調査のみならず、要因を解明するような調査研究も合わせて行い、方略の自発的な利用に及ぼす影響が文化によって異なるのか否かといった点も検討する。検討課題4では、学校現場で学習方略の自発的利用を促す実践を行うとともに、その効果について検討する。最後に、方略の自発的利用促進をテーマとした国際シンポジウムを行うとともに、英語書籍を発行し、国内外に研究成果を発信する。
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[Journal Article] Medical students in early clinical training and achievement motivation: Variations according to gender, enrolment status, and age.2013
Author(s)
Henning, M. A., Krageloh, C. U., Manalo, E., Doherty, I., Lamdin, R., & Hawken, S. J.
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Journal Title
Medical Science Educator
Volume: 23
Pages: 6-15
Peer Reviewed
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