2012 Fiscal Year Annual Research Report
精神力動的心理療法家のトレーニングに関する開発的研究-国際比較調査を通して
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23330210
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松木 邦裕 京都大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (30140768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 泰宏 京都大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (00293936)
立木 康介 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (70314250)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / 力動的心理療法 / 心理療法家養成 |
Research Abstract |
平成24年度には,各国の精神力動的心理療法のトレーニングにおいて責任的立場にある人物を招聘し国際シンポジウムや連続講演会を開催する予定であったが,招聘予定者の都合等の要因が重なり,助成金繰り越し申請をおこない承認されたので,平成25年度に事業実施することとなった。米国,英国,ドイツ,フランスから,力動的心理療法家のトレーニングに関して責任的立場にある人物を数回にわけて招聘し,各国のトレーニングシステムに関する情報交換,日本のトレーニングのあり方を紹介したうえでの意見交換などを,シンポジウムと講演の開催を通しておこなった。とりわけ,精神分析家の活動領域が広く,また柔軟に臨床的活動をおこなっているドイツの事例は,日本でのモデルを考えていくうえでの適合性がよいと判断されたので,現地でトレーニングを受けている日本人心理臨床家の招聘も含め3回にわたる招聘をおこない,見立て,臨床像の記述方法等の具体的な例に関して,ワークショップも含めた交流をおこなった。そこから得られた成果は,各研究分担者の執筆する論文や講演,学会発表等に反映され,公開された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各国の実情の調査・情報収集に関しては,当初計画していた以上に多くの研究者・心理療法家・精神分析家との交流を実現でき,それぞれの国における心理療法家の社会的位置づけ,制度との関連などを吟味しつつ,どのようなクオリティや専門性が求められるのかを明らかにすることができた。また,次年度の計画につながる,実際の知見のトレーニング改善への応用等に関して,具体的に検討を開始することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に得られた成果をもとに,本邦の力動的心理療法家のトレーニングの質のさらなる向上のために,具体的な提言,モデルの作成,試行をおこなう。また成果に関しては,国際学会・国内学会において公表していく。さらには,この研究で得られた知見を,各国の研究協力者にフィードバックすることで,より正確なものにしていく。
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Research Products
(9 results)