2012 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者を対象としたアサーティブネス・トレーニング・プログラムの開発
Project/Area Number |
23330213
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Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
菅沼 憲治 聖徳大学, 心理・福祉学部, 教授 (10118713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白崎 けい子 聖徳大学, 心理・福祉学部, 教授 (10406746)
関口 由香 聖徳大学, 心理・福祉学部, 講師 (20339740)
長田 由紀子 聖徳大学, 心理・福祉学部, 教授 (70172781)
伊波 和恵 東京富士大学, 経営学部, 准教授 (90296294)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | アサーション / 高齢者 |
Research Abstract |
本事業では、高齢者がアサーションを身に付けるためのトレーニング方法について検討を行った。その実践的検証として、高齢者を対象とした講座(SOA「人生後半の『しなやかな自己表現を目指して』」を全10回にわたって実施した。講座は研究代表者と研究分担者がそれぞれ2回ずつを担当し、アサーションに関わる認知・感情・行動・発達のそれぞれの側面にアプローチするよう内容を工夫した。その検討の成果を日本心理学会第76回大会(9月12日)のシンポジウムと聖徳大学(FD)紀要 聖徳の教え育む技法にて発表した。テーマは「高齢者とアサーション」であった。さらに、高齢者のアサーティブ行動の実態を把握する目的で調査を行い、その結果を、日本心理学会第76回大会にて発表した。しかし本事業で明らかになったことは、年齢差によってプログラムは変える必要がなく、ライフステージが異なったとしてもそれぞれのトレーニング効果は一定の成果が得られるということであった。アサーションの概念が自己の発達と関わっているために、加齢以上に自己の成熟度がトレーニングに影響しているのではないかという新たな仮説を立てた。そこで、年齢以上に参加者の自己の発達の成熟度を検討しながらプログラム開発を進める必要があるとの気づきを得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は高齢者の特性に合わせたアサーション・トレーニング・プログラムを想定して開発しようとしていたが、研究を進めるうちに明らかになったことは年齢差によってプログラムは変える必要がなく、ライフステージが異なったとしてもそれぞれのトレーニング効果は一定の成果が得られるとの示唆を得た。そこで、現在は特に高齢者という年齢差よりも自己の成熟具合をプログラム開発に関連させる方向で検討を試みている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に実施したトレーニングを平成25年度も継続して行う予定である。さらに、年齢ではなく個人の自己の成熟具合を鑑みたトレーニング・プログラムを開発する予定である。特に高齢者がアサーションを分かりやすく学ぶために「アサーションかるた」を作成する。今後は、トレーニングにアサーションかるたを導入し、そのトレーニング効果について多角的に検討を行う予定である。
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