2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23330214
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
石口 彰 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (10184508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薬師神 玲子 青山学院大学, 教育人間科学部, 准教授 (30302441)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 実験心理学 / 分散識別 / 熟達化 / 意思決定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、実験的に操作可能な制御不能イベントを設定し、その下で、①制御不能イベントの検出や制御不能判断等の認知特性、②制御不能イベントの原因帰属で行われる因果推論、③制御不能イベントの認知や因果推論に課題や作業への熟達化がどのように影響するか、④制御不能イベントとリスク認知との関係、等を明らかにし、最終的には、制御不能イベントの認知に関し総合的なモデルを構築することである。この目的を達成するために、最終年度である26年度は、主として以下の研究等を実施し、成果を得た。 ①操作応答系におけるシステムノイズの認知の熟達化と意思決定 25年度までの研究に追加実験を行い、ノイズが多く含まれるシステム操作において、ノイズ分散識別能力の熟達化が操作中止判断に及ぼす影響を精査した。その結果、操作中止判断に含まれる損失回避判断と作業コスト回避判断に対し、ノイズ識別能力の向上は、後者の作業コスト回避判断に影響することが示された。 ②出力系におけるシステムノイズの認知の熟達化と意思決定 25年度までの基礎的な研究を発展させ、モニター画像に輝度ノイズを組み入れるといった、より日常に近い制御不能イベントを設定した。その結果、ノイズ分散識別精度(PDV)の高い被験者は意思決定時の判断の精度が高い、判断基準はPDVと関連しない、最適な判断基準の選択はコストの低減に大きく寄与する、の3点が得られた。 これらの結果を含め、研究成果を7月のCognitive Science Society年次大会(1件)、9月の日本心理学会年次大会(1件)、11月のPsychonomic Society年次大会(3件)、12月の日本基礎心理学会年次大会(2件)等で発表した。さらに、26年度には、研究成果を査読付き学会誌に4本投稿し、そのうち2本採択、2本審査中である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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