2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23330247
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Research Institution | Sapporp International Junior College |
Principal Investigator |
野崎 剛毅 札幌国際大学短期大学部, 幼児教育保育学科, 准教授 (50412911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小内 純子 札幌学院大学, 社会情報学部, 教授 (80202000)
新藤 慶 群馬大学, 教育学部, 准教授 (80455047)
新藤 こずえ 立正大学, 社会福祉学部, 講師 (90433391)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 先住民教育(スウェーデン) / 先住民の意識(スウェーデン) / サーミ / アイヌ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、わが国の先住民族であるアイヌ民族の教育保障に関わる問題を、先住民族の権利保障について先進的な取り組みをおこなっているスウェーデンとの比較により明らかにすることである。 平成26年度は本研究の最終年度にあたり、これまでに実施してきた調査のまとめをおこなった。特に平成25年度に実施した、スウェーデンの先住民族であるサーミの人々への郵送調査の分析をおこなった。これは、スウェーデン・サーミ議会の有権者名簿からランダムに抽出された1,225人を対象としたもので、27.2%にあたる333人から回答を得た。回収率は決して高いものとはいえなかったが、海外の先住民族を対象とした日本人研究者による大量調査は管見の限り他に例がなく、アイヌ民族の意識と生活実態を相対化するうえでも、また、わが国の先住民政策のあり方を考えるうえでも重要な比較データになると考えている。 分析結果は、平成26年11月に開催された日本社会学会第87回大会で報告をしたほか、平成27年3月には『スウェーデン・サーミの生活と意識―国際郵送調査からみるサーミの教育、差別、民族・政治意識、メディア―』と題した報告書にまとめた。得られた知見はサーミの生活実態や各方面への意識など広範囲にわたる。本研究の中心課題である教育に関しては、先住民教育を受けている者はサーミの中でも一部であること、その満足度は高く、またサーミ学校を利用しなかった者の間でもその評価は高いこと、特に若い世代においてその意義が評価されていることなどが挙げられる。また、先住民族でありながらサーミの経済状況や学歴は、マジョリティと比較して決して低くないこと、ただし、トナカイ業に従事している者の経済状況は極めて厳しいものであることなども明らかになった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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