Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水山 光春 京都教育大学, 教育学部, 教授 (80303923)
吉村 功太郎 宮崎大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (00270265)
磯山 恭子 静岡大学, 教育学部, 准教授 (90377705)
藤井 聡 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80252469)
松村 暢彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80273598)
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Research Abstract |
本年度は,3年間に及ぶ研究の初年度にあたるため,各年度における研究内容を明確にすることに主眼を置きながら研究を進めた。なお,具体的な成果は,以下の三点にまとめることができる。 第一に,研究会を実施して(2012.1.7/京都市),各年度の研究内容を確定するとともに,「交通環境学習」や「社会的ジレンマ」といったキーワードに関して,研究メンバーの相互理解を図った。なお,研究会には,研究代表者と研究分担者に加え,平成24年度以降に実際に授業実施で協力してもらうことになる小学校及び中学校の教員に参加を願い,研究全体の方向性を理解してもらった。 第二に,交通環境学習及び社会的ジレンマに関する情報収集を行った。研究代表者と研究分担者は,分担金を活用しながら,各人の所属する学会に積極的に参加し,交通環境学習及び社会的ジレンマに関する情報収集を行った。また,例えば,研究代表者である唐木は,米国へ調査に赴き(2011.12),米国における現状を視察した。このようなメンバーによる個別調査は,先に述べた研究会の中でそれぞれ報告がなされ,教育と土木の各領域でどのような研究が進められ,また,両者の間にはどのような相違点と同一点があるのかが協議された。 第三に,第一及び第二の協議に基づき,交通環境学習の成立条件に関する研究が進められた。本年度はその成立条件を明確に提示するには至らなかったが,いくつかの視点を確定することができた。例えば,具体的な視点として,「話し合い」をどう組織するかを念頭に置いて社会的ジレンマの教材化を進めることが重要であること,そして,社会的ジレンマ教材を分類化して示すことで教員は授業設計をしやすくなること,などが考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度当初の研究実施計画では,「授業実践校における教育環境の点検」を挙げたが,東日本大震災の影響で研究の開始が遅れたため,授業実施に協力を願う教員への働きかけも遅れ,結果として,授業実施校における教育環境の点検にまでは至らなかった。しかし,研究会には一部の教員に参加いただけたので,今後はこの参加教員を中心としながら,所属学校の教育環境の点検を行い,授業実施に備えたいと思う。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度には,一部の教員及び学校において,交通環境学習における社会的ジレンマ教材の開発と授業実施を進める予定である。そのためにも,平成24年度当初に研究会を開催し,交通環境学習の成立条件と,社会的ジレンマ教材の分類化を行い,教材開発と授業実施に向けての基盤づくりをすすめるつもりである。
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