2011 Fiscal Year Annual Research Report
フレアー理論の研究とミラー対称性予想およびシンプレクティック幾何への応用
Project/Area Number |
23340015
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
太田 啓史 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (50223839)
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Keywords | シンプレクティック幾何 / フレアーコホモロジー / ラグランジュ部分多様体 / 擬準同型写像 / トーリック多様体 / ミラー対称性予想 / スペクトラル不変量 / バルク変形 |
Research Abstract |
本研究課題の連携研究者でもある深谷賢治氏(京都大学理学部)、小野薫氏(北海道大学、2012年3月より京都大学数理解析研究所)およびYong-Geun Oh氏(ウイスコンシン大学)との共同研究により、フレアーコホモロジーの研究を行い、今年度は次の成果を得た。(1)M.SchwartzおよびY.-G.Ohにより導入され研究されていたシンプレクティック多様体に対するスペクトラル不変量を、我々がラグランジアン部分多様体のフレアー理論において導入したバルク変形を用いて一般化した。これをEntov-Polterovichによるpartial symplectic quasi-stateの理論に応用し、特に既に我々の研究により得られていたラグランジアンフレアーコホモロジーの非消滅定理を用いることにより、例えば、コンパクトトーリック多様体の場合のラグランジアントーラス軌道や3次曲面の中のある種のラグランジアン部分多様体がheavy, superheavyであることを判定する結果や、ハミルトン微分同相群から実数への擬準同型写像の存在、あるいはある種の場合に非可算無限個の独立な擬準同型写像が存在することなどの結果を得た。以上の成果を174ページのプレプリントとしてアーカイブに発表するとともに雑誌に投稿した。これは研究目的のnon displaceableなラグランジアン部分多様体とハミルトン微分同相群の研究項目の成果である。(2)以前展開したラグランジアンン部分多様体の有理数体上のノビコフ環係数のフレアー理論を、ある条件の下で整数環上で展開した。この結果も68ページのプレプリントとしてアーカイブに公表し、雑誌に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
non displaceableなラグランジアン部分多様体とハミルトン微分同相群の研究目的については既に上で述べた通りの成果を得て、プレプリントとして発表した。ミラー対称性予想の研究については、M.Abouzaid氏も含めて共同研究を開始し、論文の準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、ミラー対称性予想、特にトーリック多様体のホモロジー的ミラー対称性予想の研究を中心に進めて行く。これは今年度既に行っているM.Abouzaid氏とも含めた共同研究を継続することで推進する。
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Research Products
(5 results)