2013 Fiscal Year Annual Research Report
スーパーカミオカンデにおける超新星爆発ニュートリノ観測システム高性能化の研究
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23340060
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
早戸 良成 東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (60321535)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 聡 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 計算科学センター, 准教授 (50280508)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ニュートリノ / 超新星爆発 / データ収集システム / 宇宙素粒子実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
現行スーパーカミオカンデ用データ収集システムに、新たな計算機とソフトウェアを追加して、超新星爆発事象と思われる現象の前後計1分のデータを全て記録するシステムを完成させた。このシステムは、検出器から得られる全てのデータを常時モニターし、超新星爆発に特徴的な信号パターンを識別することで、超新星爆発の前後のデータを全て記録するものである。このシステムをスーパーカミオカンデ実験のデータ収集システムに組み込み、既存システムへの影響を及ぼさずデータ取得が可能となることを確認した。さらに新ソフトウェアに、当初から予定していた『全てのデータを受信、超新星爆発事象を検出・記録する』以外の機能として、別途用意された『低エネルギー太陽ニュートリノ事象再構成システム』の計算機群に対し、その稼働状況を確認しながらデータを分配する機能も加えた。これにより、いままでは背景事象が多く効率的な事象の検出・記録が難しかった低エネルギー太陽ニュートリノ事象の解析にも役立つシステムとなった。また、新ソフトウェアを稼働させた状態で、レーザーダイオードを用いて超新星爆発発生時と同程度の光を発し、その検出が可能か、また、既存システムに負荷をかけることなくデータが正常に記録できるかについて確認、現在は常時稼働している。 今回新規で開発した、近傍超新星爆発時の大量のデータを欠落なく記録するためのシステムについては、モジュールのファームウェアを完成、モジュールをスーパーカミオカンデに設置、これにより既存エレクトロニクスのデータには影響を与えないこと、また、二つのシステムで取得したデータを比較、それが完全に一致していることを確認し、モジュールが期待通り動作していることも確認した。さらに、超新星の兆候を前述のソフトウェアに類似の手法で検出、既存エレクトロニクスでのデータ取得でのロスを最小限にとどめるためのシステムも構築した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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