2011 Fiscal Year Annual Research Report
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23340065
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
飯嶋 徹 名古屋大学, 現象解析研究センター, 教授 (80270396)
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Keywords | 素粒子実験 / 放射線検出器 / 光検出器 / シンチレータ |
Research Abstract |
本研究では、従来のダイノード型光電子増陪管に代わって、光増幅原理と呼ばれる新しい手法を用いる大口径光検出器の開発を目指している。より具体的には、高電圧で加速した光電子をシンチレータに打ち込んで得られる発光を真空管の外に設置したMPPC等の半導体検出器で読み取る。これにより光検出器の構造を単純化して高い量産差性を確保し、将来のニュートリノ実験等に役立てることを狙っている。 平成23年度においては、 1)小型試験管による原理検証:PIC (Proximity Image Converter)と呼ばれる小型試験管を用いた光増幅原理の原理検証を行い、J9758と呼ばれる高速発光体を用いた場合には、12KV程度の加速電圧で、2.5程度の光増幅ゲインと500ps(FWHM)の時間分解能が得られることを確かめた。 2)大型検出器の試作と動作確認:口径8インチの光増強管の試作を行い、動作可能な2本のサンプルが得られた。この大型管の試験を行うテストベンチを構築し、性能評価を行った。その結果、約3の光増幅ゲインと、1ns以下の時間分解能を得た。 また、以上の結果を日本物理学会(2012年3月)において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小型試験管による原理検証は予定通りに進んだ。大型検出器の試作は、当初はH24年度になると考えていたが、予想以上に早く最初のサンプルが得られた。光出力の読み出しに用いるMPPCのテストに若干の遅れが出ているものの、研究全体としては、おおむね順調に進んでいると言ってよい。
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Strategy for Future Research Activity |
大口径光増強管の試作を継続し、光増幅ゲインの改善を試みる。そのために、より高発光量のシンチレータの選定、開発を進める。読み出しに用いるMPPCの性能テストを行い、MPPCによる読み出しを実際に行い問題点を明らかにする。ハイパーカミオカンデ実験のワーキンググループと連絡を密にとり、高電圧運転などの実用上での問題点についても対策を考究する。
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Research Products
(3 results)