2013 Fiscal Year Annual Research Report
ニュートリノ酸素実験のための陽子酸素反応でのガンマ線生成の研究
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23340073
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
作田 誠 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (40178596)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 酸素炭素の巨大共鳴 / 巨大共鳴のγ線分岐比 / 超新星ニュートリノ / 中性カレント反応 |
Research Abstract |
本研究の目的は、阪大核物理センターにおいて、エネルギー295MeVで陽子酸素反応実験を行い、前方の陽子のエネルギーを高分解能で測定できる既存のグランドライデン装置と、我々が新たに設置するガンマ線検出器群とを使い、かつ同時測定することで、酸素の各励起エネルギー毎のガンマ線生成の分岐比を研究期間内に測定する。酸素の巨大共鳴状態からのガンマ線分岐比の測定データは全く存在しないので、原子核物理の基礎実験データとして重要である。また、本研究は、超新星からのニュートリノ検出やニュートリノ振動実験に取っても基礎的なデータであり、重要である。 実績:1) H25年9月に予備実験を1日行い、バックグランドの測定を行い、実際に炭素標的を用い0度で実験可能か、また、同時のγ線が測定できるかをテストした。その結果、12Cの4.4MeVγ線については同時計測ができることを確認した。2) 25本のNaIγ線検出器、シャワーの漏れ測定のためのその後ろの6本のCsI検出器、NaI 検出器の前面のシンチレーションカウンターを製作し、実験準備を完成させた。本番実験が、RCNPでH26年5月16-24日に承認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H24年3月に本実験E398は、RCNPで正式に承認された。しかし、東北大震災の影響で、阪大核物理研究センターRCNPの加速器施設の耐震工事がH24年度に実施されたことにより計画を見直す必要が生じた。H24年度のシャットダウン中に検出器製作、データ収集準備を行った。シャットダウン明けのH25年度は、ビーム実験が混み合い、ビームタイムが認められなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度のH26年5月16-24日に正式にビームタイムを認められた。これで本実験を遂行し、データを取得する予定である。また、解析を進める予定である。これにより、申請時の目標を達成する予定である。
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