2013 Fiscal Year Annual Research Report
赤道域対流圏界面領域オゾンのライダーによる高分解能観測
Project/Area Number |
23340143
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
長澤 親生 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (80145664)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 泰邦 首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (10305419)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | オゾン / ライダー / 対流圏界面 / 赤道 |
Research Abstract |
高度16km前後の対流圏界面領域の観測には吸収の弱い317nmを用いた。また、非吸収波長には同じく観測所に現有のNd:YAGレーザーの第3高調波の355nmを用いた。上空に雲があり、対流圏界面領域の観測が困難な場合があるので、対流圏オゾンを観測するための、317nmと比較して吸収の強い290nmを用いる系統を機関の後半に増設した。散乱光の受光には、前年度に設備品で購入した口径40cmの紫外線用望遠鏡を用いている。 対流圏界面高度領域について、現地で4回(4夜)の観測機会があり、いずれもオゾン濃度分布の観測に成功した。しかし、天候の影響で一番長いもので1時間程度の連続観測にとどまったため、オゾンをトレーサーとする物質輸送や波動伝播に関する議論を行うまでには至らなかった。観測された時のオゾン濃度分布は、過去の低緯度でのライダー観測やラジオゾンデ観測の結果と比較して上部対流圏での濃度が高かった。一方、首都大学東京において、同様の色素レーザーを光源とするオゾンライダーを構築し、対流圏界面高度領域のオゾン濃度分布観測を行った。その結果、圏界面高度(約10km)前後のオゾン濃度の時間変動の様子が観測された。 以上の結果から、開発したオゾンライダーによる赤道対流圏界面高度領域のオゾン濃度観測が成功し、国内の観測結果からもオゾン分布の時間変動を捉えることが可能であることが示された。今後、さらなるデータの蓄積により、オゾンをトレーサーとする物質輸送や波動伝播に関する観測情報を取得し、気候変動の解明に寄与していきたい。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)