2013 Fiscal Year Annual Research Report
ジオスペースにおけるトリガード・エミッションと高エネルギー粒子輸送の研究
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23340147
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大村 善治 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (50177002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木谷 聡 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (30251937)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 放射線帯 / 磁気圏 / 非線形 / コーラス放射 / 計算機実験 / 相対論的電子 / プラズマ波動 / ホイッスラーモード波 |
Research Abstract |
ホイッスラーモード・コーラス放射に関する研究として、電子ハイブリッドコードによる計算機実験を行い、外部磁場の勾配を変化させることにより、コーラス放射のスペクトルが大きく変動することが判明した。これは、外部磁場の勾配が下がると非線形成長に対する閾値が低下し、赤道周辺の波動発生域が空間的に広がり、同時に発生する非線形成長するコーラスエレメントの数が増加して、同じ位置において周波数の異なる複数のエレメントが存在するようになるからである。複数のコーラスエレメントは、周波数分散により群速度および位相速度が異なるため、周波数スペクトルが広がり、互いに重なり合って、次第に位相が乱れて、ヒスのようなスペクトルに変化してゆく。このような位相が揃ったコーヒーレントなコーラス放射からインコーヒーレントなヒス的なスペクトルが混在する状態は、最近の衛星観測でも報告されている。同様のスペクトル構造の変化を、EMICトリガードエミッションを再現するイオン・ハイブリッドコードにおいても確認すると同時に、非線形成長におけるサブパケットの形成過程について詳細な解析を行った。非線形成長できる時間は限定されており、非線形成長は異なる周波数において断続的に起こり、周波数が上昇するライジングトーンエミッションは単純な傾きの線ではなく、複数の階段状のスペクトル構造からなることが判明した。一方、このEMICトリガード放射と相対論的電子の相互作用について大規模なテスト粒子シミュレーションを実行し、極域大気への相対論的電子の降込みが非線形トラッピングの効果により短時間で非常に効率よく起こることが分った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)