2013 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマバイオプロセスのためのプラズマ液中反応場の構築と理解
Project/Area Number |
23340176
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
北野 勝久 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20379118)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | プラズマ医療 / プラズマ誘起液中化学プロセス / 大気圧プラズマ / アミロイドβ / アルツハイマー |
Research Abstract |
大気圧低温プラズマによる液中反応場を用いたバイオプロセスの研究の基礎過程を研究するために、生体高分子との相互作用の評価を行っているが、本年度はアミロイドβ-とアミノ酸に着目した。 プラズマ医療の反応素過程として、溶液中のタンパク質の酵素活性の失活がわずかな化学修飾によってもたらされることが重要であることが前年度までに判明したが、さらに酵素活性の低下がアミノ酸残基の化学修飾がもたらす立体構造配位の変化であることがわかった。このアミノ酸の化学修飾を評価するために、各種アミノ酸の酸化・ニトロ化に関して評価を進めた。20種類のアミノ酸を混合した溶液に対してプラズマ処理を行い、それぞれのアミノ酸の酸化の時間変化を評価した。アミノ酸の種類によって酸化速度の違いが明らかになり、SH基を有するアミノ酸が優先的に酸化されることが判明した。 繊維状のタンパク質であるアミロイドβはアルツハイマー病の原因とされるが、溶液状態で大気圧低温プラズマ処理をすることでの変化を評価した。乾燥したアミロイドβに対してプラズマ照射を直接照射し、FTIRなどでその物質としての不活化の評価が行われているが、本研究では溶液中のアミロイドβ-に対して水溶液表面からプラズマ照射を行い、細胞毒性などといった生化学的な活性で評価を進めた。その結果、アミロイドβ-の直接的な不活化が進行する前に、タンパク質分解酵素であるプロテアーゼによる分解耐性が落ちていることがわかった。これらの手法を用いることで、今だ不明な点が多いアミロイドβ-とアルツハイマー病の関係に関して研究するための手段を提供することができ、今後の生化学的な研究への展開が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)