2013 Fiscal Year Annual Research Report
イオン液体界面の電気二重層形成機構の解明と機能化への指針
Project/Area Number |
23350005
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
大内 幸雄 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (60194081)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | イオン液体 / 表面・界面物性 |
Outline of Annual Research Achievements |
イオン液体は1992年[EMIM]BF4の合成以来、特異な熱力学物性と電気化学特性により高い感心を集め、幅広い分野で研究が続けられている。特に、イオン液体の液体/液体界面や、電極界面における界面電気二重層の構造と制御が喫緊の課題として重視されている。本研究は、古典的な希薄電解質溶液で定義される界面電気二重層が、無溶媒電解質液体であるイオン液体に暗黙の内に適用される誤った現状に鑑み、これを物理化学の基礎的問題として再構築し、当該分野の誤謬の解決を図る。 我々はモデル化合物として超高純度のイミダゾリウム系イオン液体[Cnmim]X (X=OTf, TFSA, PF6)を調整し、Pt, Au基板上におけるアニオンならびにカチオンの吸着・脱着の電位依存性を、それぞれの電気化学窓内において赤外-可視和周波発生振動分光法(IV-SFG法)を用いて計測することに成功した。驚くべきことに、サイクリックボルタングラム(CV)に対応するイオン液体の吸着・脱着の電位依存性には熱平衡状態にありながら電位ヒステリシスを伴い、その幅は1V程度にも達すること、またヒステリシスの形状が基板金属によっても異なることが分かった。また、Li+カチオンの添加効果により、ヒステリシスが還元側に大きくシフトする現象を発見し、これがLiのUPDとイオン液体のカチオン・アニオンとの協同現象であることを明らかにした。これは、古典的な希薄電解質溶液で定義された界面電気二重層には説明し得ない現象であり、イオン液体の構造的特異性が明確に反映されるものと期待される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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