2013 Fiscal Year Annual Research Report
軸・らせん異種二重キラリティーを有する新分子群の創製と新機能開拓
Project/Area Number |
23350021
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
稲永 純二 九州大学, 先導物質化学研究所, 学術研究員 (50091244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼束 聡明 鹿児島大学, 理工学研究科, 助教 (60403937)
古野 裕史 九州大学, グリーンアジア国際リーダー教育センター, 准教授 (90335993)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 合成有機化学 / 分子認識 / 構造有機化学 / 超分子化学 |
Research Abstract |
本研究では,静的キラリティーと動的キラリティーの協同効果がもたらす新現象の発見を基に、軸・らせん異種二重キラリティーを有する新分子群を創出し、その動的らせんキラリティーの外部刺激による制御をとおして新機能の開拓を図ることを、また、大局的には超分子キラリティーに関する新概念やその利用のための新方法論を獲得してキラリティーの化学と技術を格段に進歩させることを目的としている。本年度の研究において、(R)-ビナフトールをその3-位でカップリングした(R)-BINOL2量体が、広くキラルなスルホキシドのNMRによる不斉識別に有効であることを見出した。特に、U V検出器が無効な紫外吸収をもたない非芳香族の基質に対して威力を発揮する。(R)-BINOL2量体とキラルスルホキシドとの複合体のX線構造解析の結果は、(R)-BINOL2量体の4つの水酸基が2分子のスルホキシドとそれぞれ2点型の水素結合を形成し、(R,R)-2量体の動的キラリティーが(S)型に固定されることがわかった。また、本キラルシフト化剤はキラルスルホキシドの光学分割剤としても有効であることが明らかになった。一方、3量体~8量体についての基礎物性を調べたところ、紫外可視吸収スペクトルおよびCDスペクトルの双方において、5量体で規則性の乱れが生じること(ペンタマーブレイク)がわかった。これは、(R,S)n型の5量体において、らせんが一回りして重なりが生じることを示唆している。なお、(R)-BINOL2量体に対し、(R,R,R)-型と(R,S,R)-型の2つの立体異性体間の回転障壁をDFT計算により5.3 kcal/molと求めることができた。この低い回転障壁エネルギーは、温度可変NMRの測定において-80℃でも動的キラリティーを有する結合軸の回転が止まらない事実を支持するものである。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)