2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23350024
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
櫻井 英博 分子科学研究所, 協奏分子システム研究センター, 准教授 (00262147)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | フラーレン・カーボナノチューブ / バッキーボウル / 立体電子効果 / 超共役 / 結晶工学 |
Research Abstract |
成果1.湾曲π面の凹面と凸面における立体電子効果の違いの解明 ベンジル置換スマネンの立体異性体の生成比を求めることで、曲面のπ電子構造が与える立体電子効果の大小を見積もることができ、実際、Convex面のπ共役構造がより大きな超共役効果を示すことが実験的、理論的に示すことができた。また、バッキーボウルの特徴的な動的挙動であるボウル反転について、その反転エネルギーと分子構造との相関について精査し、置換基がボウル反転エネルギーに与える影響について一般則を提案することができた。 成果2.ピレニルスマネンの結晶構造におけるお椀分子の効果 スマネンはカラム状結晶構造を形成することに特徴があり、スマネンを導入することで有機化合物の結晶構造を制御することが可能かどうか、結晶工学の観点から興味が持たれてきた。今回、ピレン部位を導入したスマネンを合成したところ、予想した通りスマネンのカラム構造が優先し、ピレン部位はやや緩んだヘリングボーン構造を形成することで、例えば固体状態におけるエキシマー発光が抑制されることを見出した。このようにスマネン部位は結晶デザイン部位として利用可能であることが示された。 成果3.スマネントリオンの構造および還元特性に関する研究 スマネンのベンジル位を酸素化したスマネントリオンの結晶構造解析に成功し、これまでのスマネン誘導体では見られなかったエクリプススタッキング構造であることがわかった。またスマネントリオンは曲面電子受容体として期待されており、化学還元、電気還元実験により、1電子還元体、2電子還元体の構造解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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