2013 Fiscal Year Annual Research Report
水溶液中の酸化チタン単結晶表面における光生成ホール消費プロセスの表面構造依存性
Project/Area Number |
23350065
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今西 哲士 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (60304036)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 酸化チタン / 表面局所構造 / ステップ構造 / 光触媒 / 水分解 / 競争反応 / 反応メカニズム / 電極 |
Research Abstract |
ここまでの研究結果から、アルカリ中と酸性中で酸素発生メカニズムが異なる可能性が示唆されていた。これに対して、詳細実験を行った結果、酸性~中性では、我々が提唱してきたメカニズム(ブリッジ酸素にトラップされたホールに水分子がアタックするもの)で反応が進んでいるのに対し、アルカリ中では、電子移動型反応(表面水酸基(TiO-)にホールがトラップされ、吸着OHラジカルのカップリング経て酸素が発生していることが分かった。一方、4つの競争反応の一つであるラフニング反応が起きた後の表面(局所構造がラフニングによって変化している)影響について調べたところ、ラフニング反応によって、活性化エネルギーの低い新たなサイトが形成されていることが分かった。さらに、このラフニング後に新たに形成される表面局所構造および酸素発生効率は、オリジナルの表面に存在するstep構造に強く依存することも分かった。これまで多くの研究者が、理想的な結晶面(テラス面の構造)を元に光触媒活性の議論を行ってきたが、この研究結果は、反応中に起きるダイナミックな表面局所構造変化を考慮に入れなくてはならないことを示唆している。実際、同じ方位にstepを持った(110)面についても、フラットな面については、step密度が低い方が酸素発生効率が高いのに対し(酸素発生は、主にテラスのブリッジサイトで起きるため)、ラフニング反応によって表面局所構造が変化したものに関しては、step密度が高いものの方が、酸素発生効率が高くなる(ラフニングはstep端を起点として起こり、その方位や密度によって、ラフニング後の表面局所構造が変わるため)。また、最近になってTiO2微粒子表面上での光触媒反応においても、反応中に表面構造がダイナミックに変化する様子がIn-situ TEMで捉えられており、今後は重要な論点となってくることは間違いないものと思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Physicochemical properties of 1-alkyl-3-methylimidazolium chloride-urea melts2013
Author(s)
Tetsuya Tsuda, Koshiro Kondo, Masahiro Baba, Shotaro Suwa, Yuichi Ikeda, Taiki Sakamoto, Satoshi Seino, Hiroyuki Yoshida, Masanori Ozaki, Akihito Imanishi, Susumu Kuwabata
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Journal Title
Electrochimica Acta
Volume: 100
Pages: 285-292
DOI
Peer Reviewed
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