2014 Fiscal Year Annual Research Report
高性能有機トランジスタおよび太陽電池を与える新規なN型有機半導体の創出
Project/Area Number |
23350088
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山下 敬郎 東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (90116872)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 有機半導体 / 有機太陽電池 / 有機トランジスタ / 機能材料 / 電子受容体 / 有機合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
フロンティア軌道エネルギーおよび分子間相互作用を考慮して、ヘテロ環化合物を基本骨格としたπ拡張電子系を設計・合成して高性能の薄膜トランジスタを開発した。分子の電子状態は吸収および発光スペクトル測定による光学的特性、CV測定による電気化学的特性により評価した。分子構造ならびに分子間相互作用は、単結晶X線結晶構造解析で解明し、薄膜構造はX線回折ならびにAFM測定で明らかにした。 具体的には嵩高い置換基なしでも安定に存在する化合物としてジアザボロールに注目し、種々の誘導体を合成して構造と物性の関係を調べた。N位に電子受容性のアリール基を導入すると発光の量子収率が増大し、エネルギーギャップはπ電子系の拡張により縮小できた。 また、ベンゾチアジアゾールを電子受容性のコアとするドナーーアクセプター型のn型半導体を開発した。誘導体としてフッ素原子を導入することでアクセプター性を強めることができ、n型トランジスター材料として応用した。さらに、二量化することで、非平面構造の特異な電子アクセプターに導いた。これらは非平面構造ながら良好な電子移動度を示し、有機薄膜太陽電池のn型半導体として応用することができた。さらに、各種のアリール基を置換したフタルイミド誘導体を合成し、有機薄膜太陽電池のフラーレンに替わるn型半導体の探索をすすめた。これらの中で対称心の無い結晶構造の非対称のフタルイミド誘導体が摩擦発光(トリボルミネッセンス)を示すことを見つけた。 色素増感太陽電池の研究では、ピリジニウム基をアクセプター部とする新規なドナー-アクセプター型の有機色素を開発した。光電変換効率が対イオンにより変化すること、対応するピリジル基の色素とのカクテル色素で変換効率が向上することを明らかにした。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(14 results)