2013 Fiscal Year Annual Research Report
多孔性DLCナノ薄膜を利用する創エネルギー技術の開拓
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23350105
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
一ノ瀬 泉 独立行政法人物質・材料研究機構, その他部局等, その他 (50243910)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | DLC / 分離材料 / ナノ濾過膜 |
Research Abstract |
本研究では、有効膜厚が数nmから数10 nmである多孔性DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を創製し、その細孔径をサブナノメートル精度で制御するとともに、内部の親/疎水性を有機化学的に変換する技術を開発する。さらに、最先端の構造解析技術ならびに液体の分子運動論に立脚し、多孔性ナノ薄膜を介した水/有機溶媒の透過機構を解明する。これにより、(1)数100 GPaの弾性率を有し、水が高速で透過する自立型正浸透膜(FO膜)を設計し、今世紀のエネルギー問題の解決に寄与する「浸透圧発電用DLC膜」を開発する。また、(2)超撥水性の多孔性DLC膜を設計することで、バイオマスエタノール等の効率的な選択透過膜を実現し、ナノ分離膜による新しい創エネルギー技術を開拓することを目的とする。 25年度は、主にエンジニアリングプラスチックの多孔性基材の上にDLC膜を成膜し、優れた分離性能を達成するための基材表面の形状、DLC膜の蒸着条件を検討した。また、新たなプラズマCVD装置の設計を行い、RF電源や電極間距離、蒸着温度などのパラメータを幅広く設定することを可能にした。さらに、エリプソメトリー等の手法により、DLC膜の密度や弾性率を詳細に検討した。24年度では、DLC膜中のナノ細孔のサイズが1 nm程度であったが、25年度の研究により、細孔サイズを0.8 nm以下にすることが可能となり、優れたNF膜特性が実現した。また、高い流束を維持しながら、塩の除去性能を高めることにも成功した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)