2013 Fiscal Year Annual Research Report
導電性高分子ナノファイバーを用いた熱電変換マイクロモジュールの開発
Project/Area Number |
23350111
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
下村 武史 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40292768)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 高分子構造・物性 / 有機導体 / 導電性高分子 / 熱電変換 |
Research Abstract |
前年度までの研究でpoly(3-alkylthiophene) (PAT)ナノファイバーは熱電変換を示し、その効率もナノファイバー化していないPATと比して同等もしくはわずかながら優れていることを示した。本年度はPATナノファイバーの熱電変換効率の向上およびマイクロモジュールの作製に取り組んだ。 PATナノファイバーの熱電変換効率の向上:これまでドーパントとして用いた塩化金はドーピング状態の安定性が高いものの、ドーピング効率は不十分で、高価であったため、ドーパントを過塩素酸銀に変更した。過塩素酸銀ドーピングに用いる溶媒は、ナノファイバーを溶解するため、短時間でのドーピングしか行うことができず、ドーピング時間の制御は困難であった。最適なドーパント濃度をチオフェン環に対して0.01倍と決定し、パワーファクターを測定したところ、塩化金を用いたときに比べて約10倍の性能向上がみられた。また、PATナノファイバーにpoly[2,5-bis(3-dodecylthiophene-2-yl)thieno[3,2-b]thiophene] (PBTTT)を添加することで、パワーファクターで1.3倍の性能向上を示す条件が存在することを明らかにした。 マイクロモジュールの作製:市販のラミネートフィルム上に電極蒸着、ナノファイバー塗布を行い、2枚のフィルムを熱ローラーで接着することで、曲げることが可能なフレキシブルマイクロモジュールを作製した。体温との温度差を利用した発電を行ったところ、1セルあたり最大で0.5 nW程度の電力を得ることができた。また、セルを直列結合することで起電圧を、並列結合することで起電流を回路の原理通りに増加できることが判明した。現時点では各セルの発電能力のばらつきが大きく、十分な制御が行えないが、マイクロモジュール化の方法論を確立することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(20 results)