2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスピン超構造を用いた位相同期型高出力発振・高感度検波素子の創製
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23360004
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水口 将輝 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (50397759)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 剛斎 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (40579611)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 磁性 / スピントロニクス / 高周波 / 発振 / 検波 |
Research Abstract |
本研究の目的は、多数の強磁性ナノドットからなる集合体をトンネル磁気抵抗素子上に作製し、発振強度および周波数選択性が十分高く、効率的なスピン発振・検波素子を創製することである。スピン発振素子の発振強度は、磁化の歳差位相が同期した素子数の二乗に比例するため、位相同期した発振素子数を増やす事が肝要である。同時に、検波素子としての性能を決める周波数感度を高めるためには、素子の形状ばらつきを可能な限り小さくする必要がある。本年度は、強磁性ドットの形状やドット位置が制御されたナノドット集合体の作製を試みた。その結果、FeあるいはCoのナノ粒子とMgOの交互積層を行い、RHEEDで表面構造の解析を行った結果、各層はエピタキシャル成長していることが分かった。金属ナノ粒子がMgO層に与える周期的な歪みの影響を受け、多数の金属ナノ粒子が膜厚方向に連結した三次元的集合体になっていると考えられる。このナノドット集合体に微細加工を施して素子化し、縦方向の電流―電圧測定を行うことにより、室温における電気伝導特性を明らかにした。実際に発振現象を観測するには至らなかったが、非線形的な伝導現象を観測することができた。また、スピントルク発振の効率化について、理論的な検討を行った。その結果、マクロスピン模型に基づく数値計算を実行し、スピン波(交流のスピン流)を注入した場合に、発振現象を制御するギルバード減衰定数が0となる臨界電流の値が、直流の場合と比較して1/3程度に低減できる可能性を理論的に示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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