2012 Fiscal Year Annual Research Report
原料分子制御法による新しいバルクGaN成長法の創出
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23360008
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
纐纈 明伯 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10111626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 義直 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20313306)
村上 尚 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90401455)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 窒化物半導体 / 窒化ガリウム / エピタキシャル成長 / 気相成長 / HVPE成長 / 自立基板結晶 / バルク結晶 / 原料分子制御 |
Research Abstract |
本研究は、低炭素社会の構築のキーマテリアルである窒化物半導体の基本材料である窒化ガリウム(GaN)の新しい原材料を用いた気相成長法を提案するものである。この方法によれば、GaN成長において①高温成長、②高品質成長、③高速成長が可能となり、現在、世界的にも精力的に研究・開発が行われている種々のGaNバルク成長法を凌駕するとともに、高品質で低コストなGaN自立基板結晶の提供が可能となる。その結果、我が国でのこの高品質自立基板結晶を用いた各種新機デバイス研究の大きな支援になると期待される。 本申請研究の最終目標は、1200℃以上の成長温度で成長速度500μm/hr以上の高品質GaNバルク結晶の成長であり、高速成長を活かしたGaN基板結晶のコスト低減を可能にすることである。 平成24年度は、これまで行ってきた①熱力学解析によるGaNの高温・高速成長の条件の確立をさらに進め、②熱力学解析結果を基にした簡単な成長装置により、これまでに無い高温での高成長速度で高品質GaNの成長条件を調べた。また、高品質GaN自立基板結晶を低コストで作製可能な新しい成長方法の確立を目指して、高速成長の可能性を探った。具体的には、現有の成長装置の改良を行い、原料部におけるGaCl3の完全な選択的生成方法の確立に成功した、およびGaCl3とNH3を用いた成長条件の確立を行った。今後、さらに研究を進め、本申請研究の最終目標である500μm/hr以上の成長速度で高品質GaN結晶を得る成長方法および成長条件の確立を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
熱力学解析および解析結果を元にした実際の成長実験に成功している。今後は、研究計画通りに高品質化のための研究を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で提案した新しい高品位・高速気相成長法は、解析で予想されたように非常に大きな成長の駆動力が得られる。このため、高温における高速成長が可能になると予想される。一方、この高い成長の駆動力のために、成長最表面での成長初期の成長が三次元成長になる傾向がある。このため、高品質化のためには、初期基板の選択および前処理が重要であることが明らかになった。今後は、より高速成長を目指した研究を推進する。
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Research Products
(13 results)