2013 Fiscal Year Annual Research Report
ナノフォーカスX線源応用に向けた液体リチウム電子源の高輝度特性の実証化
Project/Area Number |
23360021
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
畑 浩一 三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30228465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 滋一 三重大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40577970)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 電界放射陰極 / Taylorコーン / X線顕微鏡 / リチウム / 液体金属電子源 / 超高真空走査型電子顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究は,ナノテクノロジーの進歩に伴って要求される高分解能X線源の励起一次電子ビーム源として,液体金属電子源(Li-LMES)の諸特性の有効性を検討ものである. (1)X線源評価装置へのLi-LMESの搭載 X線源評価装置を新規作製し,これにLi-LMESを搭載して動作試験を実施した.Li-LMES搭載にあたって,Li蒸着による真空槽内の汚染による真空度の悪化やレンズ耐電圧の低下が懸念されるので,Li蒸発制限絞りを作製した.その結果,広がり立体角が0.028Srまで低減され,Li蒸着源の指向性を改善した.X線源評価装置内で,W<111>電界放射陰極にLiを48nm堆積させたLi-LMESからの全放出電流は190μAを達成した.当全放出電流は,既存の電界放射陰極と比較して,100倍以上の値である. (2)Li-LMESの特性評価 生体試料観察を目的とした加速電圧7kVの同一条件下で,一般的に用いられているW<111>電界放射陰極でX線励起ターゲットに到達する電流量が14 pAであるのに対し,Li-LMESでは14nAであり,3桁の向上を達成した.この結果は,Li-LMESの高い放射角電流密度を反映しており,Li-LMESが高輝度特性を有していることを実証した.しかし,14nAのターゲット電流で発生するX線量では,十分なコントラストが生じるX線像の取得には至らなかった.解決策として,Li-LMESからの全放出電流150μAを高効率輸送できる電子光学系を再検討している.これにより,ターゲットへの大電流一次電子線照射が期待される.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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