2012 Fiscal Year Annual Research Report
GPUスパコンによる気液二相流と物体の相互作用の超大規模シミュレーション
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23360046
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
青木 尊之 東京工業大学, 学術国際情報センター, 教授 (00184036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 宏充 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (60317336)
今井 陽介 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60431524)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 気液二相流 / 海面捕獲 / GPU / 空間充填曲線 / ヒルベルト曲線 / Immersed Boundary Method |
Research Abstract |
気液二相流計算の界面に空間格子2~3格子幅で急激にVOF値が変化する界面捕獲法を導入し、高精度に計算するためには界面近傍に十分な格子解像度が必要となる。ダイナミックに変化する気液界面に対して効率的に空間格子を使うために、局所的に空間解像度を変更することが可能なAMR法の基礎検証を行った。界面からの距離関数をLevel Set法が保持しているので、距離に応じた格子のマルチレベル細分化を行う。隣接格子より離れた点を参照する高次精度スキームを導入するため、計算セルと参照セルの格子間隔が異なる場合の補間方法を検討し、計算結果に及ぼす精度とメモリアクセスおよび計算効率の評価を行った。 複数GPUでのAMR法による計算を実現する場合、初期の領域分割のままでは各領域での計算負荷が大きく異なるために並列計算効率が極端に低下する。そこで、動的負荷分散を行うために空間充填曲線(Dpace-Filling Curve)としてヒルベルト 曲線とモートン曲線を実装し、その特性を評価した。ヒルベルト曲線の方が空間局所性が高く流体計算には適していることが明らかになった。 直交格子法においては、任意形状の物体の境界は格子と並行ではなく、階段近似では境界層を含む境界近傍の計算制度が非常に低い。Immersed Boundary 法を物体境界に適用し、固体の物体と気液二相流の計算を可能にした。さらに、Immersed Boundary 法のGPU実装を行い、物体表面粒子からの力の効率的な計算方法とGPUスレッドの効率的な割り当て方法を調べた。任意形状の物体が移動し、気液二相流と相互作用する計算が可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ当初の計画通り進んでいる。AMR法のGPU実装について、予想以上に時間を費やしたが、平成24年度の予定は十分に達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
AMR法を気液二相流計算に組み込む部分が最も作業量が多く、KeplerコアのGPUが入手できるようになったので、研究室で最新のクラスタを構成し研究を進める。
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