2011 Fiscal Year Annual Research Report
マトリックス状プローブ柔軟ピエゾ・スマート層による能動受動型欠陥モニタ逆解析手法
Project/Area Number |
23360055
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久保 司郎 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20107139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪上 隆英 神戸大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50192589)
井岡 誠司 大阪電気通信大学, 工学部, 准教授 (50283726)
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Keywords | 非破壊評価 / 破壊力学 / 欠陥同定 / 電気ポテンシャル法 / ピエゾフィルム / スマートマテリアル / パルスエコー法 |
Research Abstract |
本研究の目的は、これらを組み合わせ、ピエゾフィルム上にマトリックス状にプローブを配置したスマート層を構成し、欠陥等を有する物体に貼付することにより、負荷のもとで受動的にピエゾフィルム上に表れる電気ポテンシャル分布を受動的に計測し、能動的な音響発振と受信を多点プローブ間で行い3次元き裂・欠陥をモニタする、マトリックス状プローブ柔軟ピエゾ・スマート層による能動受動型3次元(3D)欠陥モニタ逆解析手法を確立することにある。 平成23年度には、まず受動型電気ポテンシャルCT法を、長方形状の非貫通3次元き裂および先端に丸みの非貫通3次元き裂を有する試験片に適用した。試験片上面に貼付したピエゾフィルム上に表れる電気ポテンシャル分布からき裂の位置および形状の同定を行った結果、観測誤差が存在してもき裂位置と形状が推定できることがわかった。 ピエゾフィルムとフレキシブル基盤を組み合わせることによりスマート層を構成し、き裂を導入した試験片の表面にスマート層を貼付した。能動型パルスエコー法を用いて、き裂の同定を行った。送信プローブと受信プローブの多くの組合せに対するエコーの伝播時間から、多重包絡線法を用いて欠陥形状を再構成した。その結果、推定されたき裂の位置および形状は、実き裂のものとよく一致することがわかった。マトリックス状のプローブの適用、ならびに複数のプローブから時間差をおいてパルスを発振する能動型パルスエコー法の適用性についても検討を行った。 受動型電気ポテンシャルCT法と能動型パルスエコー法の併用を行った。その結果、両法を併用することにより、き裂同定の確度が高められることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の基礎となる受動型電気ポテンシャルCT法および能動型パルスエコー法の双方について、所期の成果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
受動型電気ポテンシャルCT法および能動型パルスエコー法の双方について、初期の成果が得られているため、大きな方針変更はない。大きな効果が期待できるマトリックス状のプローブの活用を中心に、検討を進める。
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