2013 Fiscal Year Annual Research Report
省エネパワーデバイス用ダイヤモンドウェハ実現のための紫外光支援加工技術の開発
Project/Area Number |
23360070
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
峠 睦 熊本大学, 先進マグネシウム国際研究センター, 教授 (00107731)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 紫外線照射研磨 / ダイヤモンドウェハ / 超平滑化加工 / 研磨メカニズム / 工具切れ刃の鋭利化 / 切削抵抗低減効果 / 仕上げ面粗さの改善 / 多結晶ダイヤモンド |
Research Abstract |
ダイヤモンドウェハ用の直径350 mmの石英板を組み込んだ紫外線照射研磨装置を完成させ,20 mm角のウェハの研磨を行うことができた.最終的に,ダイヤモンドウェハ全面を0.237 nmRMS,2.757 nmRzに仕上げ,モザイクウェハの接合面の研磨も研磨することができた.研磨が終了したウェハの断面TEM観察結果から,研磨面直下の原子層に研磨による結晶構造やさい原子配列の乱れがないことも確認した.X線トポグラフィ計測により,研磨の過程で基板再表面の転位密度が増加していないことも確認でき,本申請の目的が達成できた. 紫外線照射研磨技術の中でもっとも重要な研磨メカニズムの解明にも取り組み,研磨中にCOガスが放出されること,酸素リッチの研磨雰囲気では光化学反応が促進されて研磨レートが倍増すること,窒素雰囲気においても研磨レートは増加するが,そこでは光化学反応ではなくマイクロプラズマによる窒素放電により研磨が進行すること,回収した研磨粉を透過電子顕微鏡で観察したところ,その中に特徴的な構造を有するオニオンライクカーボンを世界で初めて確認できたことが大きな成果として挙げられる. また,この紫外光支援研磨法を工具や金型の研磨にも適用し,鋭利な工具の創出とそれらが高い切削性能を有すること,これまで手 仕上げで行っていた焼結ダイヤモンド製金型の加工を自動化でき,工程時間の大幅な短縮が実現できたこと,ダイヤモンドホイールに対するUVツルーイング技術を開発して研削性能を向上させたことが大きな成果である. 上記の成果はすべて学会に報告するとともに,論文化を進めることができた. 今回の基盤研究(B)の主目的は大口径ダイヤモンドウェハの全面研磨を実現できる紫外線照射研磨技術の開発であったが,充分に成果を挙げることができた.関係各位に感謝する次第である.
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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