2013 Fiscal Year Annual Research Report
超流動乱流における量子渦の可視化法の開発と圧力変動計測による乱流普遍則の解明
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23360082
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
辻 義之 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00252255)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 乱流 / 渦構造 / 超流動 / 圧力変動 / 統計普遍則 |
Research Abstract |
液体ヘリウム(He)は、絶対温度2.17Kにおいてその粘性が消滅して安定な超流動状態に遷移する。この粘性がない状態では、通常の室内実験では実現不可能な高レイノルズ数乱流が生成される。量子渦はHe原子の質量から決まる単一の循環量しか持てないため、渦構造を容易に同定でき、高Re数乱流中での渦構造と統計的普遍則の関連を解明することが期待される。本研究では、これまで開発してきた計測法を発展させ、超流動He乱流における可視化法の確立と高精度化をおこなった。また、熱対向流中での超流動、常流動成分の流速分布を明らかにした。 量子化渦を可視化することができる可視化として、トレーサー粒子には水素粒子を用いている。水素粒子はHeI中へ気体水素を噴射し生成する。生成される水素粒子の直径と個数は噴射の条件によって異なため、最適な条件を明らかにした。微細な水素粒子の撮影が可能となるように光学系を構築した。液体ヘリウム封入容器を従来のガラス製円筒容器から、可視化窓を設置したデュアーを作成することで、撮影に際しての光学歪み等を解消した。さらに微小領域(9mm×9mm)を高解像度で可視化することからピクセル分解能を向上させた。加えてレーサーシート光の照射面積を絞り、光の強度密度の増加によって微細な水素粒子に十分な輝度を与えた。以上の改良をおこなうことにより、量子渦を可視化し、その運動の定量化に成功した。さらに、チャネル熱カウンター流への本計測法を適用することから、トレーサー粒子が量子化渦にトラップされる力のつり合いから、従来の理論的研究からの相違点を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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