2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23360089
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
染矢 聡 独立行政法人産業技術総合研究所, エネルギー技術研究部門, 主任研究員 (00357336)
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Keywords | 流体工学 / 可視化 / 計測工学 |
Research Abstract |
本研究では燐光粒子の燐光寿命を利用し,1台のUVレーザーと高速度カメラで,共通の画像から任意の作動流体の温度と速度を二次元高精度同時計測する手法を確立する.燐光寿命に基づく温度測定では,粒子の移動を考慮し,これまでより適用可能範囲を広げる.加熱気体流の基礎実験に適用し,温度精度±0.5℃,時間分解能100μsを達成する.また,シミュレーション画像を利用して精度評価を行う. これらの研究目的達成に向けて,平成23年度は画像処理プログラムの高度化,試験装置試作と予備実験,シミュレーション画像による精度評価に着手した.画像処理プログラムについては,これまでよりも速い流れに対応できるよう,粒子を追跡しながら燐光寿命を評価することを可能とした.今後,改善を続けつつ完成度を高める.基礎実験装置の試作については完了した.装置内流れに燐光粒子をシーディングした結果,気流に追随して流れることを確認できた.ただし,特に低速条件で装置内流れを起こすための内臓ファンの回転数が不安定になり,流速が安定しない問題点が見つかったため,現在,対策を講じている.シミュレーション画像による精度評価については,シミュレーション画像の作成ツール開発を完了した,改良した画像処理プログラムを用いてシミュレーション画像の解析を行い,適用可能範囲に関する検討に着手した. 本研究では開発手法を,内燃機関シリンダ内の温度・速度計測に適用し,HCCI燃焼方式の高度化に寄与することも目的の一つとしている.これについて内燃機関試験システムに燐光粒子をシーディングする装置の開発を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的達成に向けて,平成23年度は画像処理プログラムの高度化,試験装置施策と予備実験,シミュレーション画像による精度評価に着手する計画であった.地震により本研究に不可欠な紫外線パルスレーザー他の実験設備が大きなダメージを受け,平成24年1月まで修理に要した設備もある.そのため,予備実験は進捗が遅れていたが,現在までに遅れを取り戻しつつある.一方,プログラムの高度化,シミュレーション画像による精度評価など,実験設備の状況に依存しない項目を多く計画していたため,全体的には順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は(1)シミュレーション画像を用いた精度および適用可能範囲の評価,(2)可視化エンジン実験,(3)燐光の温度特性データベース構築を行う.また,(4)高温場計測システム構築の準備を開始する.(1)については準備が整いつつある.(2)は民間企業の協力を得て実施するための打ち合わせを行っている.(3)および(4)について,高温条件で温度を一定に保つ点や高温ほど弱くなる燐光を十分な信号/ノイズ比で測定する点が鍵となる.ハードウェアに依存する側面があるものの,励起光強度の向上などによりS/N比を高めることができる.
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Research Products
(13 results)