2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23360101
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高橋 厚史 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10243924)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生田 竜也 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 技術専門職員 (70532331)
西山 貴史 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80363381)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
|
Keywords | ナノ熱プローブ / ホットフィルムセンサ / カーボンナノチューブ / ファンデルワールス力 / 近接場輻射 / DMM |
Research Abstract |
昨年度までに、多層カーボンナノチューブ(MWNT)を用いてファンデルワールス力に支配された固体間の界面での熱抵抗を正確に計測する手法の開発に成功した。本年度は、その手法を応用することでMWNTと気体の間の熱輸送について調べた。具体的には、長さ10ミクロン幅0.5ミクロン程度の懸架型白金ホットフィルムにMWNTを接合した構造の熱プローブを真空から大気圧まで変化させた雰囲気にさらして、その時のホットフィルムの温度変化からMWNTとガスの間の熱伝達率を同定するというものである。大気、窒素、アルゴン、ヘリウムを用いた結果は気体分子運動論に基づく予測と良い一致を見せ、古典理論がナノ材料へも適応可能であることを確認することができた。また、MWNT同士の接触熱抵抗に関して100Kを下回る温度範囲での実験系を新たに構築して計測した。これによってDiffuse Mismatch Model (DMM)の有効性を調べることが可能となり、今回の計測ではDMMの結果とよく一致する温度の1.9乗の依存性が確認できた。一方で、150Kを超える高温域ではDMMとの大きな違いが得られた。これはファンデルワールス力に支配された界面では高周波フォノンが伝播しにくくなるためと考察している。このような弱い結合状態の界面での熱輸送を揺動電磁気理論による近接場輻射で近似して計算したところ、実験で得られている結果と同じオーダーの熱流束が得られたが、温度依存性に関しては正しい予測はできなかった。幅広い温度範囲での熱輸送を正しく導出できるよう材料モデルを改良することが今後の課題である。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(8 results)