2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23360109
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
渡辺 敏行 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10210923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸谷 健朗 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 技術職員 (50397014)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 高分子 / 光応答性 / 粘性係数変化 / レオロジー |
Research Abstract |
我々は昨年度、半屈曲性高分子の主鎖にアゾベンゼンを導入し、紫外光照射下での粘度が増加するという、先行研究とは逆の粘度変化挙動を示す材料を得た。しかし、このアゾベンゼン導入高分子は、分子鎖同士の水素結合やベンゼン環部位のスタッキングにより、分子量が1万以上であると、1 wt%程度まで溶解することができなかった。また、高分子同士の凝集によって、紫外光照射による光異性化が抑制されてしまうため、光照射による粘度増加はわずかなものであった。今年度は、立体障害の大きな側鎖を導入することによって、溶解性を向上させ、分子鎖同士の凝集を防ぎ、光照射による粘度変化の増大を目指した。 光応答性分子であるAzobenzene-4,4’-dicarboxy Dichloride と2,2-Bis(4-aminophenyl) hexafluoropropaneを用いて重縮合させ、ポリマーを合成した。GPC測定から得た高分子の分子量は、Pst換算でMw=750000、Mn=700000 であった。また、このポリマーは従来のポリマーよりもDMFへの溶解性が向上した。これは分子鎖同士の凝集が-CF3基の立体障害によって解消されたことに起因すると考えられる。この高分子は紫外光照射によってアゾベンゼンがトランス体からシス体へ変化し、350 nm 付近の吸収ピークが減少した。およそ30分で光定常状態に到達した。 得られたポリマーをDMFに溶かし、粘度測定を行った。典型的な実験結果である、5wt%の高分子溶液の実験結果では光照射と共に相対粘度が増加し、光照射30分程度で最大約11%の増加となった。異なる濃度の高分子溶液を作製し、粘度測定を行った。高分子溶液の濃度が0.6wt%より低い濃度域では紫外光照射下で粘度が減少し、高濃度になったときには紫外光照射下で粘度が増加することがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)