2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23360116
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
川本 広行 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50318763)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | メカトロニクス / 精密機械システム / 電機エネルギー工学 / 静電力応用 / 太陽電池 / メガソーラー / 月面探査 |
Research Abstract |
二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギー源として,大規模な太陽光発電と太陽熱発電が注目されている.これらは日射量の多い砂漠地帯に設置するのが効率的であるが,太陽電池パネル上に砂が堆積し,発電効率を低下させることが問題となっている.これに対し本研究では、交流電圧を用いた静電クリーニングシステムを考案した. 本年度は、23年度の基礎的な研究を継続するとともに、研究結果を体系化し、かつ実用化を目指した研究をおこなった。その第一はシステムのスケールアップである。本システムを太陽光発電に適用するためには、システムの大型化が必要である。このため、最小モジュール規模での実証実験を行った。またその第二は、本技術の基礎をなす「電磁場における不定形非均質粒子のダイナミクス」に関する普遍性の高い理論とシミュレーション技術の構築である。本技術だけでなく、レーザプリンタや環境技術などの、微粒子の精密運動制御技術を基盤とする広い範囲の分野への応用できるものである。第三は宇宙分野への展開である。この技術はNASAの火星探査ローバーの不具合に端を発したものであり、さらに、月面探査時にレンズや太陽電池パネルに堆積するルナダストのクリーニングを想定して開発されている。わが国でも,2010年代前半にSELENE-2を月面に軟着陸させて各種観測を行うことが計画されているため、ダスト対策は緊急である.このため、NASAやJAXAとの連携により、宇宙分野への展開を図っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実用を模擬した環境条件での研究で進展があった。また、電子写真や月面探査などの異分野への応用でも成果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、さらなる性能向上と実使用環境での適性評価を行う。さらに、得られた成果の移管にも注力する。
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Research Products
(16 results)