2013 Fiscal Year Annual Research Report
超音波アシスト水熱合成法による100ミクロン厚の高品質圧電厚膜
Project/Area Number |
23360134
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森田 剛 東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (60344735)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 厚膜 / 強誘電・圧電薄膜合成技術 |
Research Abstract |
本研究は、高温対応できるニオブ酸リチウム単結晶によるランジュバン振動子を利用した超音波アシスト水熱合成法を適用し、従来は不可能であった100ミクロン厚以上の圧電厚膜を合成することを目的としている。本年度は超音波アシストする時間を最適化することによって156 ミクロンと超音波照射を行わない場合と比べて5.2倍もの膜厚をもったニオブ酸カリウム膜の成膜に成功した。この膜厚のニオブ酸カリウムならば、共振周波数が医療用超音波振動子に使用される周波数になる。一方、成膜時の降温過程においても超音波照射を行うと、膜厚は小さくなった。この結果から超音波照射時間には最適時間が存在する。これは、水熱合成反応における結晶核生成プロセスにおいて、超音波照射をすると結晶合成プロセスが促進されるのに対して、その後の結晶核成長プロセスでは、薄膜内に結晶が取り込まれるのを阻害することを示唆している。結晶構造はSTO単結晶基板を用いているにもかかわらず、多結晶膜となった。ニオブ酸カリウムは単結晶の状態で電気機械結合係数が70%と高いため、超音波照射をしたニオブ酸カリウムが単結晶膜となるような合成条件を求めることが今後の課題である。 次に、駆動周波数を変化させた複数の超音波振動子を試作した。これらを用いてニオブ酸カリウム厚膜を成膜した結果、ニオブ酸カリウムの膜厚は62.7 kHzの超音波を照射したときに172ミクロンで最大となった。今後は、より周波数での成膜をしてみる必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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