2011 Fiscal Year Annual Research Report
絶縁膜上における歪み単結晶Geの高品位形成と超高速トランジスタへの応用
Project/Area Number |
23360138
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐道 泰造 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 准教授 (20274491)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮尾 正信 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 特任教授 (60315132)
|
Keywords | 集積回路 / 結晶成長 / トランジスタ / 半導体 / 溶融成長 |
Research Abstract |
本研究では、超高速トランジスタをLSIに混載する基盤技術の創成を目指し、絶縁膜上の指定された位置に単結晶Geを高品位形成して高キャリヤ移動度を発現することを目的とする。本年度は3年計画の第1年度として、SiGeミキシング誘起溶融成長法の高度化による高品質GOI形成手法の検討を行った。 SiGeミキシング誘起溶融成長プロセスで形成した絶縁膜上のGe結晶薄膜(Ge on Insulator)には、転位などのマクロな拡張欠陥は存在しないものの、空孔などが複合化した点欠陥が存在し、キャリヤ移動度を律速している。溶融成長においては、溶融Ge中に含まれる単一空孔が固化時の冷却過程において合体し、複合欠陥として安定化して残存すると考えられるので、冷却速度を速め、単一空孔が複合欠陥化する前にGe層の固化を完了する、すなわち、溶融Ge層の急速クエンチが点欠陥抑制のポイントと考えられる。そこで、試料構造及び熱処理条件を制御して冷却速度を変調し、冷却速度がGOIのキャリヤ移動度に与える効果を検討した。その結果、冷却速度の上昇に伴い、キャリヤ移動度が向上することを実証した。さらに、極めて速い冷却速度が期待される、パルスレーザ照射法を用いた急速加熱/冷却プロセスの検討を開始した。パルス照射条件と試料構造を適正化し、溶融成長を実現した。電子顕微鏡法による成長層の評価を行い、結晶性は極めて良好であることを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
綿密な実験計画を立てて研究を推進しているので、おおむね順調に進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在までほぼ計画通りに進行しているので、特に研究計画の変更は考えていない。
|