2012 Fiscal Year Annual Research Report
領域選択プロセスによる高性能薄膜トランジスタを用いたグリーンLSI技術
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23360144
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小谷 光司 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20250699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 伸一郎 広島大学, ナノデバイス・バイオ融合科学研究所, 准教授 (70400281)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 薄膜トランジスタ / 半導体プロセス / レーザーアニール / センサーネットワーク / 領域選択プロセッシング |
Research Abstract |
本研究は,TFT技術の可能性を追求し,グリーンLSI実現のための基盤となる技術を確立することを目的としている。平成24年度は平成23年度に引き続き,以下の項目の研究を実施した。 高性能TFTデバイスの研究に関しては,平成24年の研究成果に基づき,ゲートとソース・ドレイン間の寄生容量を抑えることにより高速動作と低消費電力が可能なTFTデバイスを設計評価した。特にMoメタルゲートを導入したセルフアラインプロセスを導入し,これにより寄生容量低減を行った。ECR Plasma CVD SiO2薄膜(膜厚10 nm)を導入し,低電圧動作を実現した。電子移動度450 cm2/V・sの高性能TFTを実現した。 高性能TFTデバイス製造プロセスの研究に関しては,平成23年から継続して連続発振レーザーアニール技術を先鋭化すると共に,「必要な箇所に必要なだけの材料・エネルギーを供給し,必要なだけの処理を施す領域選択プロセッシング」の概念の適用を行った。連続発振レーザーアニールによる部分的にシリコンを溶融結晶化し,更にレーザスキャン速度とレーザーパワーを変化させ面方位制御技術を確立した。マスクを用いずに必要な場所に所定のパターンを描画できるマスクレスアライナを適用し,TFTデバイスの集積化技術を構築した。 ユビキタスセンサーネットワーク向け要素回路の研究に関しては,センサーデバイスや電源回路等を搭載した環境エネルギー獲得型スマートセンサーネットワークLSI実現の具体例として,環境電波エネルギー獲得のための太陽電池協調による高周波整流電源回路を設計し,バルクデバイスのよる集積回路の試作・検証を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度に計画した研究内容は着実に実施されており,おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り,平成24年度までの研究に引き続き,「高性能デバイス製造プロセスの研究」を推進し,これまで申請者が進めてきた薄膜トランジスタデバイス・製造技術研究を先鋭化する。さらに,「ユビキタスセンサーネットワーク向け要素回路の研究」を進展させる。また,最終年度として,「まとめと課題整理」を行う予定である。 研究分担者の黒木伸一郎准教授は外部の広島大学所属であるが,これまで同様現地打ち合わせを含め,電子メールや電話等での諸連絡を通して密に連携する予定である。
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Research Products
(5 results)