2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23360145
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山田 博仁 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60443991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大寺 康夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20292295)
北 智洋 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40466537)
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Keywords | 光デバイス / 光回路 |
Research Abstract |
本年度は主に、Si細線光導波路と石英系光導波路との低損失接合構造や交差構造、光入出力インターフェース構造について検討し、Si細線/石英系混成光導波路集積回路実現のための足掛かりを作った。 まず、Si細線光導波路と石英系(SiOx)光導波路との低損失接合構造に関しては、断熱的にモード形状を変換していくSiコアテーパー型モード変換器の構造について設計し、電磁界解析と試作を行いながら、接合部分の長さが200μmと短くかつシンプルで作り易い構造で、結合損失も0.4dB以下と小さな値が得られる構造を見出し、測定により実証した。 さらに、Si細線光導波路と石英系(SiOx)光導波路との異種光導波路の交差についても理論検討を行い、Si細線光導波路と石英系光導波路とでは光のモード径が大きく異なるために、両者を単純に交差させただけのシンプルな交差構造においても、ある程度低い損失やクロストークが得られることが分かっていたが、交差部分でSiコアを細くする改良型の交差構造を提案し、石英系(SiOx)光導波路同士の損失が0.4dBと小さく、特性の優れた導波路交差を実現した。電磁界解析のみならず、素子を試作して測定・評価を行い、実証もした。 さらに、光入出力インターフェースの構造も検討し、基板に垂直方向への光結合を可能にするGrカプラ型の構造について、Si細線/石英系混成光導波路構造に適した構造としての設計を行った。 以上のように、交付申請書に記載した今年度目標を達成し、Si細線光導波路と石英系光導波路との異種導波路接合および交差において優れた特性を実証できたことは、Si細線/石英系混成光導波路集積回路実現のための十分な足掛かりを作ったといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
異種光導波路接合と交差に関して、目標としていた性能はほぼ達成できており、来年度以降に予定していた素子の試作による実証までできた点は、当初の計画以上に進展したと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、当初の計画通り、半導体レーザ(LD)や半導体光増幅器(SOA)などの化合物半導体デバイスのフリップチップ実装に関する検討や、よりコンパクトで高効率な光入出力インターフェースの実現を目指す。
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Research Products
(5 results)